医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
医療法人 東永内科リウマチ科

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とうえいブログ

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...令和6年度学術活動を更新致しました。

2024年(令和6年)度の学術活動を更新致しました。

2014年から10年に渡り関節リウマチ・骨粗鬆症を中心に講演会等の学術活動を行って参りましたが、令和7年度以降外来診療専念致します為 学術活動を大幅に縮小致します<(_ _)>
 


学術活動| 大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科 東永内科リウマチ科 http://www.touei-clinic.jp/original47.html
 

2025-01-14 17:14:00

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...2024年の当院の診療実績の公表と とうえいブログ1000件達成

2024年も多くの患者様に御来院頂き誠にありがとうございました<(_ _)>
昨年度の当院の診療実績を公開致します。


自験例

転医希望の患者様から多数お問い合わせ頂きましたが診療時間の確保が困難から転医の受け入れをお断りしております為 難治性関節リウマチ(D2TRA⇒Difficult-Treat-To Rheumatoid Arthritisの方がかなり減少。2024年12月末の時点で定期治療中関節リウマチ患者さん724名中…

自験例

D2TRA(難治性 多剤耐性)6例 0.8%
中~高疾患活動性
(治療効果が不十分であり未寛解)38例 5.2%
低疾患活動性
(炎症が僅かに残存するも機能的寛解)138例 18.3%
関節エコー寛解
(炎症所見なく 構造的寛解)542例 74.7%

 
 

関節エコー寛解が4分の3(約75%)、低疾患活動性併せて90%占める状況です。現在のD2TRAと中~高疾患活動性患者様が低疾患活動性に移行しつつあります為、メトトレキサートを含めた抗リウマチ薬のみ服用中(生物学製剤やJAK阻害剤を使用されていない)お困りの患者様受け入れ再開を予定しております。⇒受け入れ時期はインフルエンザ流行期の終了後を予定しております。生物学製剤やJAK阻害剤を使用中の患者様は受け入れできず大変申し訳ございません<(_ _)>

当院の経口ステロイドの処方状況
昨年参加・発表して参りました臨床リウマチ学会でも経口ステロイド(GC)連日長期投与が問題となっており、一旦長期処方されますと減量休薬大変難しいとされています。連続服用で1000㎎1日5mg6カ月強の服用で)を越しますと生命に関わる副作用が出るとされ、米国リウマチ学会の最新のガイドラインでは『関節リウマチ診療に経口GCの処方不可』を前面に掲げており基本的に当院経口GCは処方しませんが…
自験例

間質性肺炎や合併症から已む無く処方他院からの転医患者さんも含めて16例/724例とGC処方率は2%です。

自験例

当院からの直接処方(減量困難例)は5例 0.6%他院から転医された経口GC服用患者さんの多くは減量⇒中止に至りますが11例1.4%が休薬困難であり…

自験例
1mg/日を目標に減量しております。関節エコーで病勢を正確に判定経口GCは使用せず体内への影響が遥かに少ないトリアムシノロンアセトニド関節局注を施行しております。

欧州リウマチ学会経口GCは1〜2ヶ月以内に休薬しそれ以上は処方継続しない様強く推奨しており、その代用策として米国リウマチ学会と同様トリアムシノロンアセトニド関節局所注射強く推奨しています。

 2024年12月時点で関節エコー検査数 27386件   関節局注治療件数5503件
 自験例


因みにですが・・・
2014年10月から『とうえいブログ』を開始し10年目で本ブログにて丁度1000件に達しました!



     ⇓  ⇓


今後とも為になる内容も含めまして『とうえいブログ』の掲載を継続して参ります<(_ _)>

2025-01-10 14:18:00

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...第17回関節エコーエキスパートサミットにて口演発表して参りました。

2024年最後の学術活動として12月14日開催の関西関節エコーエキスパートサミット(SAKURAの会)にて口演発表して参りました。今回は当院にて10年近く有害事象事故無く行って参りました関節注射において処置後の感染が疑われた症例について発表して参りました。


他院で関節リウマチにて加療を受けるも急激に病状が悪化高疾患活動性 多発関節炎を呈し当院に転医希望され来院。転医時の関節軟骨破壊反映する炎症マーカーのMMP3が正常59.7以下に対して1163ng/ml強度炎症病態を呈し、一方で早期に病状が回復しないと失職される環境にもある為 IL-6製剤のトシリズマブに加えてトリアムシノロンアセトニド局注併用K-Method療法短期集中的に施行したところ…
  
病状劇的改善4週間短期間速やかに低疾患活動性8週時点寛解に至り離職されずに至った事を報告。その後はMTXを休薬しトシリズマブを3週1回減量 長期寛解維持のところ…誘因なく突然指輪をされている左環指PIP関節が著明に腫脹。皮下蜂窩織炎と判断し経口抗生剤を十分量投与するも改善せず手指壊死危険性が高まり関節エコーガイド下で少量のトリアムシノロンアセトニド局注壊死の危険性は回避されるも関節エコー上はPIP関節滑膜炎持続
  
疼痛と可動域制限があり再度関節滑膜トリアムシノロンアセトニド局注するも改善せず手の外科専門医にコンサルト。関節注射後感染膿瘍形成が疑われMRI検査を施行⇒伸筋腱 屈筋腱 側副靭帯 骨 軟骨異常無 皮下膿瘍 嚢胞 充実性皮下軟部腫瘤等が疑われるとの画像診断を報告。関節滑膜内にトリアムシノロンアセトニド局注施行に由る細菌感染の合併であれば骨 軟骨破壊像が見られるも幸い異常無
  
基幹病院 整形外科にて滑膜切除病巣掻把術施行頂き、術中所見としては伸筋・皮下組織には膿瘍形成は見られず腱周囲の滑膜は肥厚黄褐色を呈し滑膜切除施行し病理科に提出 細菌培養検査にて真菌Candida albicansを検出し真菌性滑膜炎疑いと診断。手術施行頂いた先生から直接コンタミネーションの可能性もありますが念の為 術後抗真菌剤投与しておきます』と御連絡下さいました。確定診断と成り得る病理診断は…『カンジダを含む真菌の菌糸 芽胞PAS染色陽性となるも本標本でPAS染色を行いましたが真菌の検出無』とのコメントに加えて
   
組織学的には滑膜増生著明なリンパ球浸潤が見られ少量の好中球の浸潤もあり.リウマチに由る滑膜炎の可能性もあり臨床的に総合的判断必要と御診断頂きました。細菌性関節炎では好中球大量に浸潤し真菌感染ではPAS染色菌糸・芽胞が検出、関節リウマチ病理的特徴としてリンパ球を主体とした炎症細胞浸潤 滑膜細胞増生に伴う柔毛性増生と多層化 血管新生 骨軟骨破壊とされ本症例に当てはまる点は多々あるも全ては満たさない状況にあり。
  
滑膜内は真菌は検出されなかったものの関節注射前の発症時(手指の蜂窩織炎にて抗生剤投与するも効果が無かった)の時点で真菌感染が既に存在生物学製剤投与下の為 その皮下炎症遷延化+関節リウマチ由来滑膜炎局所再発した混合病態が考えられ、整形外科にて病巣掻把術施行により腫脹可動域劇的改善し上記の複合的病態一掃頂けた事が大変幸運であったのではとフロアの先生からコメントを頂きました。関節注射に由る直接の感染合併否定されたものの今後も局注適応熟慮消毒徹底を行いより安全関節注射行って参ります<(_ _)>


2014年から10年に渡り関節リウマチ・骨粗鬆症を中心に講演会等の学術活動を行って参りましたが令和7年度以降外来診療専念致します為 学術活動を大幅に縮小致します<(_ _)>

2025-01-08 13:21:00

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...年末年始はどこも行かず…

2024‐2025年年末年始の当院休診中は親せきの皆様とのお食事会以外はこれといって何処へも行かず…(お友達のフレンチブルとソラちゃんの無理やり(^^;)2ショット)
  
通所リハビリ・デイサービスセンターとして大晦日も元旦オープンしておりますエニタイムフィットネスに毎日通所し…帰ってから東永内科リウマチ科 第1秘書ソラちゃんの爆睡(-_-;)を横に本年早々1月22日講演会にて使用するスライド作りに専念しております<(_ _)>
 
2025年外来診療に専念(日時は未定ですが一部 転医希望患者さんを受け入れ再開検討)する方向とし学術活動は大幅に縮小⇒学会参加の為の頻回の休診や講演の為の時短診療を大幅に減らして参ります<(_ _)>

2025-01-03 15:21:00

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...2025年あけましておめでとうございます。

      2025年 新年明けましておめでとうございます。
 
      本年も東永内科リウマチ科をよろしくお願いいたします<(_ _)>

2025-01-01 00:05:00

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...関節リウマチセミナーにて座長を担当して参りました…。

12月11日(水)開催のTNF阻害薬リレーセミナーにて座長を務めて参りました。



近畿大学の同門であり膠原病内科 准教授、同院リウマチセンター長野崎祐史先生に関節リウマチ治療の代名詞と言えますTNF阻害薬最適化実臨床での使い方について御講演頂きました<(_ _)>

野崎先生関節リウマチのエキスパートであり、また腎臓疾患のエキスパートでありますので関節リウマチと腎臓疾患に造詣が深く多くの研究論文を執筆されておられます。

 

関節リウマチ患者さんは一般人と比較して慢性腎臓病(CKD)の有病率く、リウマチの疾患活動性い程 様々な炎症物質有害サイトカインに腎臓が晒される事からよりCKDが悪化しステージ進行する事から腎臓保護観点からも如何関節リウマチの活動性を抑止する事が大変重要であると御話されました。TNF製剤代表格でありますゴリムマブ(シンポニー)の大規模臨床試験においても…

  

疾患活動性腎機能悪影響を及ぼすCRP値、身体的制限3群層別化しこれらに対しメトトレキサート(MTX)+プラセボ vs MTX+ゴリムマブ50㎎ vs MTX+ゴリムマブ100㎎3つ治療方法を組み合わせて解析した結果、生活機能低下+CRP高値+高疾患活動性群においてゴリムマブ100mg有意臨床効果を示し関節破壊を強く抑制腎機能増悪抑止繋がると御話されました。関節リウマチの病状に応じて生物学製剤の容量調整重要性についても御教授頂きました<(_ _)>。 

2024-12-25 15:31:00

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...第39回 日本臨床リウマチ学会にて参加・口演発表して参りました。

11月30日(土)12月1日(日)に浜松『アクトシティ浜松』で開催されました第39回日本臨床リウマチ学会にて参加・口演発表して参りました。30日(土)の朝イチ発表の為 前日の外来夜診終了後 最終の新幹線で浜松に前日入りとしました。
  
のぞみに乗車し名古屋駅にて⇒こだまに乗り継ぎ浜松駅に到着時は午後11時を回っておりました。ホテルに到着後は発表スライドを再チェックし明日朝イチ参加の為 早めに(夜1時を回ってましたが(-_-;))就寝致しました。
  
8時前には会場到着し参加登録を済ませPCセンターにてスライド提出後は発表会場(第7会場)の場所確認に参り、その後朝イチセッションの『早期関節リウマチの診断と対処~リウマチ予防への試み~』の聴講の為 急いで第2会場へ移動 3分の2を聴講後は発表会場に再度移動 慶応義塾大学の先生⇒秋田大学の先生の御発表の後の3番目の口演発表となりました。
  
前足部滑液包(FFB⇒Fore Foot Bursit)は滑膜内膜を有する解剖学的滑液包であり中足骨下滑液包中足骨間滑液包2つのタイプに分けられ過剰な歩行に由る肥大リウマチ等の炎症により前足部痛の原因とされています。関節エコーで検出可能な FFB は 関節リウマチ(RA) 患者内に非常に蔓延しておりこれらがRA患者の足障害の重要な要因の1つと考えられ活動状態や病期に関係なく発生する事を報告。
  
早期関節リウマチを含めた初期関節炎におけるMTP関節の関節所見とMRI所見による炎症との関連性において中足間滑液包炎最も関連性が強く、この文献においても関節リウマチの足趾障害の重要な病変であると記されていると報告。当院の30例の内約8割の23例早期関節リウマチと未発症患者(関節外病変のみで関節滑膜炎の所見無)であり、未発症者の8例中3例が8~12カ月で関節リウマチに移行した事から中足骨間滑液包炎がPre-Clinical RA病変である可能性もあると報告致しました。
  
足趾障害に由りQOLを著しく低下させる関節リウマチ患者 未発症患者の中足骨間滑液包炎に対するエビデンスに基づいた有効な治療方法を記した報告は全く見られず、文献上はメトトレキサートを含めた抗リウマチ薬の使用が一般的であるが効果出現最短で数か月を要するのに対し、数日間でQOLを大きく改善させる関節エコーガイド下でのトリアムシノロンアセトニドTA)局注療法の手技を含めた治療の実践を紹介致しました。
   
穿刺時の痛みの軽減の為に27G0.4㎜の超極細針を使用しており、かなり針が細い事から関節エコープローブと注射針との軸がズレない様 滑液包が紡錘状で幅が小さい為 滑液包を貫通しない様 注意深くエコー画像を確認しながら穿刺針を患部へ進めTA慎重に注入する手技を紹介。安全低コストの治療にて超短期間歩行障害が大きく改善し結果として30例の中足間滑液包炎に局注治療を施行し90%以上の28例2日以内歩行障害が圧倒的有意に改善した事を報告しました。
  
48週間で再発率35/38部位7.8%と、寛解持続率が28/30例93%であった事を報告。文献的考察でもケースレポートの論文にてメトトレキサート経口ステロイド併用治療が行われ海外の文献でも157 名早期 RA 患者が診断時にMRI検査施行にて 69% に1か所以上の中足骨間滑液包炎が存在しDMARDsの治療にて平均4か月(最短1~最長12カ月)でFFBサイズ縮小疼痛症状と炎症所見の改善が見られ…
  
また抗CCP抗体陽性者の方がサイズの縮小と炎症スコアの改善が有意に低かったと興味深い所見も報告。一方で滑液包炎の改善が薬物療法では平均4か月要するのが、TA局注療法では48時間以内に90%以上が改善する事からエビデンスに基づく治療ストラテジーは存在しないが関節エコーガイド下 TA局注療法は疼痛に由る歩行障害を即時的改善させ且つ長期に渡り効果が持続有害事象も軽微に留まる事からその有効性と安全性が示唆されたと述べ無事時間内に終了。座長の元湧会吉井クリニック院長の吉井一郎先生から何回も素晴らしい!とお褒め頂きました<(_ _)>
  
発表終了後はランチョンセミナー『関節リウマチにおける治療戦略と層別化医療』⇒特別講演『リウマチ治療の進歩予防を目指した更なる高みへ~』⇒教育セミナー『関節リウマチのトータルマネジメント』⇒イブニングセミナー『JAK阻害を極める』と最後のセッションまでたっぷり聴講(^^;)し…その後は恒例御当地エニタイムフィットネス巡りとして浜松高林店に向かいました。しかし…滞在ホテルからはめちゃめちゃ遠く(-_-;)
  
現地への移動の為 遠州鉄道(通称 エンテツ)に乗車し4駅先の助信駅にて下車。スマホのGoogleマップを見ながら移動するも暗い住宅街に入り(◎_◎;)…こんな所にフィットネスジムがあるのか??とかなりの不安(-_-;)にかられましたが…寒風の中歩くこと15分漸くエニタイム浜松高林店を発見(^^)/
  
使い慣れていない筋トレ器具に難儀し、持病の腰痛が悪化の為 ランは取りやめバイクに変更 ダイエットの為 負荷を掛け過ぎ31キロ走行に留まるも863キロカロリー消費(^^;)。帰りは暗い住宅地を小走りで通り抜け再度エンテツに乗車し新浜松駅近の餃子屋さんに入店 1人お疲れ様会を行いまいした。 
  
浜松餃子と御当地ビールを美味しく頂き、最後の締めに人気NO.1?の五目チャーハンを注文(^-^) 1日目は終了となりました。2日目朝イチでモーニングセミナー『RA治療の変遷とこれからの展望』⇒教育講演『JCRリウマチ診療ガイドライン2024の実践活用法』⇒ランチョンセミナー『リウマチ膠原病合併妊娠の治療戦略』⇒RAシンポジウム『高齢RA患者の治療戦略』の聴講を含め…2日間 臨床リウマチ学にどっぷり浸かりましたが明日のリウマチ診療に即反映できる盛りだくさんの素晴らしい内容でありました!

2024-12-18 17:03:00

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...関節リウマチセミナー~答えを導くOne Piece2024~にて座長を務めて参りました

関節リウマチセミナー 答えを導くOne Piece2024 にて座長を務めて参りました.
 

分子標的治療学の研究領域も含め関節リウマチでは大変御高名な産業医科大学の准教授 久保智史先生に御講演を賜り前半はT細胞分化異常についてレクチャー頂きました。ヒトのT細胞は2種類あり、免疫系の司令塔とされるCD4陽性T細胞と、がん細胞やウイルス感染細胞などの異常な細胞を除去するCD8陽性T細胞に大きく分けられます。
 
それぞれのT細胞は、異物と接触する前の未熟な状態から外敵を認識し増殖して数を増やし特有の機能を発揮。分化成熟過程において段階がありCD4陽性T細胞では未熟な方から順にTn-Tscm-Tcm-Temの4段階に分けられ、CD8陽性T細胞は最後に-Temraを加えた5段階に分けられます。しかし最新の研究ではCD4陽性T細胞でも5段階目のTemra細胞が発見され関節リウマチの活動性と関連する事が判明。またT細胞分化異常としてTh17細胞 TfH細胞の分化異常とリウマチの制御に関与するiTreg細胞が重要とされています。

Th17細胞は、インターロイキン17を作り出すことで周囲の細胞の炎症を引き起こすと同時にRANKLを増やすことで破骨細胞活性化増殖しやすい環境を作り出します。更にインターロイキン23や17の遺伝子を破壊したマウスでは炎症性骨破壊が生じなかつた事から、これらの因子が骨破壊に重要な役割を果たすと東京医科歯科大学 分子情報伝達学高柳広教授により報告され骨破壊を防ぐ新しい関節リウマチの治療法の開発の可能性が示されました。またCD28陽性TfH細胞も分化異常によりケモカインのCXCR5を介し関節破壊に大きく関与する抗CCP抗体の産生を促進させます。
  
これらの関節破壊を促進する異常T細胞を抑制する制御性T細胞(iTreg細胞)大阪大学フロンティア研究センター教授坂口志文先生が発見され①樹状細胞表面分子発現抑制 細胞障害性T細胞を直接抑制に加えて ③樹状細胞活性の上流レベルCTLA4を介して表面分子CD80/86の発現を抑制 更に④TfH細胞に直接作用し抗CCP抗体産生を抑制等々多方面制御性T細胞関節リウマチの活性化抑制に関与する事が判明。この制御性T細胞の代わりの効果を有しリウマチの活動性を低下させ関節破壊を抑止する生物学製剤こそがアバタセプト(オレンシア)なのです。
 
細胞性免疫保持される事から感染症が少なく、製剤の構造的に中和抗体が産生され難メトトレキサート非併用でも効果が十分期待ができ間質性肺炎腎障害等の合併症が懸念される高齢関節リウマチ患者に比較的安全に使用が可能とされています。久保智史先生大規模臨床試験研究論文でも高齢リウマチ患者でのアバタセプトの使用率 継続率が高く、もう一つの大規模臨床試験4466人の関節リウマチ患者に対する長期の生物学製剤の効果を調査したANSWER Cohort Studyでもアバタセプト安全性 有効性 継続性さが報告されております。基礎免疫学から明日の診療に即役立つ内容まで幅広久保智史先生御講演頂き 拙い座長ではありましたが小生が総合司会を行い 会は無事終了となりました<(_ _)>

2024-12-11 20:27:00

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...年末年始の休診のお知らせ

2024年もあっという間に終わろうとしております。本年も多くの方に御来院頂き誠にありがとうございました<(_ _)>2024年~2025年年末年始の休診日が決まりましたので御知らせいたします。

通常より少し多めの休診日となりますが御理解と御協力の程よろしくお願いいたします<(_ _)>

2024-11-22 21:11:00

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...第32回 リウマチ病診連携の会にて座長を務めて参りました。

第32回リウマチ病診連携の会にて座長を務めて参りました.



一般演題では菱谷医院 副院長菱谷好洋先生から『メトトレキサートを再考する Phage1でどこまでがんばるか?』の演題にて御講演頂きました。関節リウマチ治療においてはメトトレキサート(MTX)は必須で関節リウマチの根幹を成す薬剤であり、MTX併用非併用にて治療効果が大きく異なり、『MTXを制する者がリウマチを制する(京都府立医大教授 川人豊先生 談)』とも言われておりますが、間質性肺炎やリンパ腫 感染症 消化器症状等を心配され服用を拒まれる患者さんが時におられます。
 
しかしMTX使用無での寛解達成は困難な場合が多々あり、MTX非併用にて他剤を使用病勢が制御できず高疾患活動性⇒病勢が増悪する程、反って間質性肺炎 リンパ腫 感染症リスクが上昇する場合もあり、初期にMTX十分量を使用し寛解を達成すれば減量⇒中止が理想であり頻度の高い消化器症状は調剤用パンビタン末にて多くは対応可能です。しかしMTXを十分量投与しても効果不十分であれば速やかに生物学製剤の導入も重要でありますが低コスト抗リウマチ薬 イグラチモドサラゾスルファピリジンを併用する事でPhage1で粘れる場合も多々あります。
 
続いて牛尾整形外科牛尾一康院長先生から『MTXとTNF阻害薬の位置付け』について御講演頂きました。Phase1でMTXを十分に使用しても寛解しない場合 関節リウマチガイドライン2024では長期安全性経済性の観点からTNF製剤が推奨されており、TNF製剤でも代表格ゴリムマブ(シンポニー®)は完全ヒト型モノクローナル抗体可溶性及び膜結合型TNFαに結合⇒細胞内シグナル伝達抑制に加え標的細胞に結合しているTNFαの解離促進⇒様々なサイトカイン産生抑制接着因子の発現抑制を併せ持つ薬剤です。従来の論文ではゴリムマブ50㎎100㎎では臨床的有効性はほぼ同等とされていましたが、最新の知見ではCRP 赤沈値高値疾患活動性い場合は50㎎では関節破壊が進行すると報告されており、高疾患活動性の場合は100mg投与の検討も必要とされています。
 
CRP高値の病態に対して免疫強化療法を行い、低値又は陰性であれば治療は軽度で良いのでしょうか?当院での関節エコー診療においてリウマチ因子陰性 抗CCP抗体陰性 CRP0.0mgでも『小関節内では高疾患活動性』⇒関節破壊が進行 手指足趾変形転医される患者さんが大変多く来院されます。文献の報告でも『パワードプラー(PD)陽性潜在性滑膜炎関節破壊との臨床的特徴と相関赤沈やCRPといった従来の血清バイオマーカー潜在性PD陽性関節滑膜炎の発見に役立たない』とされておりCRPが低値でも関節エコーを用いたT2Tの徹底が重要と言えます。

2024-11-03 16:44:00

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