医療法人 東永内科リウマチ科

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...第20回 リウマチ病診連携の会にて講演して参りました。

...第20回 リウマチ病診連携の会にて講演して参りました。

記念すべく?済生会吹田病院 第20回リウマチ病診連携の会にてオファーを頂き、最新の知見に基づいた関節エコー診療と副作用が少なく、抗炎症効果が強いアバタセプトの位置付けについてお話して参りました(^_^)/。
 
今回の会場は梅田のヒルトン大阪で行われましたが、浅学菲才の私目が発表するにはかなり恐縮してしまいそうな会場でした(-_-;)。
 
先日NHKのEテレで報道されておりましたチョイスの番組からリウマチ医療のトレンドとして『関節エコー』と『生物学製剤』がクローズアップされていた事を報告。関節エコーが何故ゆえに重要であるか、先日来日したグラッシー先生の論文を紹介しました(^O^)/。
 
関節の痛みが強いグループ(VAS40mm以上)と痛みが全然無いグループ(VAS10mm以下)と2群に分け、その背景は当然痛みが無いグループの方が生活機能や血液検査は有意に良好であり、生物学製剤の使用率も有意に低い結果に。ところが関節エコーを手指関節に当てますと…『痛み無し群』と『痛み有り群』と骨破壊を起こす関節有病率に有意差が無かったのです(◎_◎;)。 しかも血液検査や日常生活に全く問題ない『痛み無群』に約30%も危険な隠れ関節炎が残存(@_@。)
 
関節内の炎症のグレード(重症度)も当然『痛みのある群』の方が『痛み無い群』より重症度が高いと予想しましたが、実際は重症関節炎の有病率も有意差無しの結果に(◎_◎;)。 当院に於いてもしばしばこの様な患者さんに遭遇し『こんなにメラメラに燃えているの何故に痛くないのか(-_-;)??』、『CRP0.0㎎/dl、血沈3mmで何故にこれほどメラメラなのか(-_-;)??』と日々疑問を持って診療している事も具体的に当院の患者さんの関節エコー写真を提示して報告しました。
 
この論文の結論として痛みの無い関節も関節エコーにて炎症シグナル(PD)が存在すれば、痛みを有する(PD陽性)関節炎と骨破壊のリスクが全く同等であり、触診で見逃した関節が骨破壊を来たす危険性を指摘(@_@)されている事を報告。又前回の『なにわリウマチフォーラム』と同様に骨表面に接する炎症シグナルが骨破壊を来たす重要なポイントである事も報告して参りました。

 
エコーによって捉え得る関節内の炎症シグナルを如何に早く消すかが重要であり、当院の自験例ですがアバタセプト導入後有効であった症例を分析しますと、生物学製剤の投与が初回である患者さんの方が有意に早期で(8週目に)炎症シグナルが消失し、2剤目以降であるグループも遅れて12週でほぼ8割近くが炎症シグナル消失した事を報告。町医者の小さい臨床研究ですが、長崎大学の川上教授のグループが論文報告された結果とほぼ近い結果であった事もお話しました。
 
残存関節炎を有し、痛みや腫れの症状が治まらない場合は2016EULARのRecommendationsや関節エコーのアルゴリズムと同様に治療を変更(生物学製剤をスイッチ)するか…と言う所でトリアムシノロンの関節注射とバイオ製剤の同時併用投与の有効性を報告(^_^)/。
 
当院の症例で強い痛みと腫れを来している左手関節に1度のみトリアムシノロン20mgを関節注射しその後にアバタセプトを点滴導入しただけで1年以上同じ治療で関節エコー寛解が持続している事を報告。色々と意見はありますが、やはり臨床の現場では関節注射+バイオ製剤同時投与のK-Method療法が大変有効である事を紹介。
 
当院での関節注射も1年2か月で300関節を超え、良好な成績を維持している事も報告して参りました。また手関節への関節注射が最も多いのですが、意外と足趾関節にも多いことも紹介。足趾変形を来す前に関節エコーを用いた十分な評価と抗リウマチ薬や生物学製剤を以っても炎症が残存する場合や痛みが強い場合に、足趾関節への積極的な関節注射が重要であると報告しました。
 
当院の現在通院中のリウマチ患者さん約200名の内、56名に生物学製剤を投与しており、高齢リウマチ患者さんが多いこともありアバタセプトが最も多い事を報告。釈迦に説法となりますがアバタセプトの作用機序についてもお話して参りました(^^;)。
 
マクロファージとT細胞の共鳴抑制から活性化B細胞への抗体産生を強く抑制する事より抗CCP抗体の高値の症例には有効であり、最近の知見ではCXCR5を産生するCD28陽性Tfh細胞にも直接作用し別の経路で自己抗体産生を抑制する事も報告。細胞性免疫が保たれる事より文献の報告からも圧倒的に呼吸器感染症を含めた副作用のリスクが低い事も紹介。
 
発がん性もバイオ製剤は全般的に高くはありませんが、アバタセプトがその中でも特に低いことを報告し。現在生物学製剤使用患者さんは56名と少ないですが(生物学製剤休薬例を入れますと71例)当院での各種生物学製剤の位置付けについてもお話しました。
 
マスメディアから関節エコーの有効性が世に知れ渡っている事も含めてこれからはリウマチ診療に於いて関節エコーは絶対必須であります。しかし日常診療に忙しい整形外科の実地医の先生方が時間を掛けて関節エコーを行う事は難しい事より、済生会吹田病院に於いて関節エコー検査を充実して頂き、関節エコーパスと言った『エコーによるリウマチ病状評価の提供をして頂く病診連携の構築』をお願いしピッタリ30分で講演は終了となりました(^_^)/。今後は関節エコーが少しでもの地域のリウマチ診療に普及します様、微力ながら頑張って参ります(^_^)/。

2017-10-29 21:23:00

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