医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
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... 学術担当者対象 『社外講師勉強会』にて講演して参りました。

... 学術担当者対象 『社外講師勉強会』にて講演して参りました。

2017年最後の学術活動としてメーカー様からオファーを頂き、学術担当者対象 『社外講師勉強会』にて講演して参りました。勉強会のテーマは…関節リウマチと骨粗鬆症 研修会 『関節リウマチ疾患の最新の知識と骨糜爛、骨粗鬆症への対応』と幅広い内容で(^_^;)、『当院に於ける最新の知見に基づいた関節エコーを用いたリウマチ診療とデノスマブの適応と位置付け』としてお話して参りました(^_^)/。
 
会場には約20名の学術担当の方に御集り頂いておりました。先日の臨床リウマチ学会で聴講して参りました『リウマチ友の会 代表 長谷川美枝子 氏』のお話から始め、リウマチ患者さんが今何を望むかについてまずお伝えしました。
 
続いて、今回お話させて頂いた学術担当の方々は余り関節エコーにつて御存じ無いとの事で、関節エコーが何故有用かについて、古い文献ですが13年前から触診と関節エコーとどちらが診断能力が勝るかの報告を紹介。触診で異常無しの内、13%がリウマチであり、腫れて痛いのを使い痛みと判断した内のなんと!36%がリウマチであったと報告これにCRPや血沈等の血液検査に異常が無いとより見落とす可能性が…。
 
100人の関節リウマチ患者さんの骨びらんを、ベテランリウマチ医はX線(レントゲン)で32関節を診断できましたが、関節エコーではその4倍の127関節の骨びらんを診断!! 逆を申しますとレントゲンで骨ビランが判明するようで相当病状が進んでいるともいえます。
 
ここで骨ビランの検出が何故に重要なのか??関節エコーでしか分からない僅かな滑膜肥厚や炎症シグナル 骨ビランと骨破壊 関節破壊との関連性が大変強いからなのです。リウマチは従来緩徐に進行すると言われていましたが、全く逆で最初の2年が勝負と言われる様になり、当院の2ヶ月で骨破壊が進行した症例を紹介し最初の2年ではなく2か月が勝負( `ー´)ノとお話ししました。
 
関節エコーいつ行うの?『今でしょ!』全く会場の反応は無く、保険で入れておいた『つまんないー』のイラストを入れましたが殆どウケず(T_T)。酒井くにお・とおる さんの『ここで笑って頂かないと次 もうないんですけど』で漸く(笑)…相当脱線したところで先日来院された初診患者さんを紹介。単関節の痛み+『血液の炎症反応が正常』からリウマチ予備群と診断され、当院へ関節エコー希望で来院。
 
関節エコーにて骨ビランを伴う顕著な関節滑膜炎の所見を認め、関節リウマチと即刻診断。来院日に極細針の27G針でトリアムシノロンの関節注射を施行しメソトレキセレートを同日投与開始。『血液検査に異常が無いからリウマチで無い』と言う判断で発見が遅れるとリウマチが進行してしまう可能性を報告。この関節エコーの所見が学術担当の方にはかなりインパクトがあった様です。
 
トリアムシノロンの関節注射にて骨ビラン骨破壊の原因となる炎症シグナルは完全に消失するも『しっかり骨ビラン』が残ってしましった事を報告。また文献的に病状に関わらずステロイドの関節注射にて60%以上が再発再燃しない事も報告。文献で使用しているベタメサゾンよりも当院で使用しているトリアムシノロンの方が関節炎に有効である論文も紹介。当院の症例でトリアムシノロンの関節注射無しでバイオ製剤投与患者さんで、バイオにより破壊された骨が修復された事例を紹介。一方で手根骨の関節破壊の進行を許してしましった(-_-メ)事も報告。
 
2010年の文献ですが、ステロイドの関節内注射にて骨破壊の進行が止まったと言う論文も紹介。160人のリウマチ患者さんを80人に分けて、関節注射+メソトレキセートのグループと関節注射+メソトレキセート+もう2剤抗リウマチ薬(合計3剤)を加えても治療成績は同じであったとの事。つまりは関節注射が治療に入っていると多剤を使わなくてもリウマチに効果があると理論づけております。又、最初の2年はレントゲン上、少し骨破壊が進行しましたが、3年目以降は骨破壊が停止したと報告(@_@)。
 
結論として関節注射施行5年後の段階で、TSS(関節隙狭)はベースラインからX線上では47%が進展しなかった。MTX+GC関節注射による早期及び厳格な滑膜炎の抑制療法は5年目に寛解率を高め 骨糜爛の進行を止める。MRI-骨髄浮腫の所見、TSS(関節裂隙)狭小化の既存、抗CCP抗体は5年間でX線での進行の予測因子と考えられた…と結論。関節注射で介入にて骨破壊が止まると明言しておりました(@_@)。
 
当院でも抗リウマチ薬、生物学製剤と共にトリアムシノロンの関節注射を初めて約1年半が経過しておりますが、1年前と比較して骨破壊が進行していないか臨床調査中です。疼痛除去だけではなく、関節破壊の予防、関節機能寛解を目指してトリアムシノロンの関節注射の併用を効果を今後明らかにして参りたいと思います。

さてステイロイドの関節注射に因る骨粗鬆症の影響は軽微と言われており、https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Periarticular+and+generalised+bone+loss+in+patients+with+early+rheumatoid+arthritis%3A+influence+of+alendronate+and+intra-articular+glucocorticoid+treatment.+Post+hoc+analyses+from+the+CIMESTRA+trial.
一方でステロイド経口内服は強く骨粗鬆症と関連します。
 
ステロイドは骨を作る骨芽細胞を細胞死に追い込み、骨吸収を促進させる破骨細胞の活性化させます。最近の話題では骨芽細胞,線維芽細胞,肝細胞など多様な細胞から産生される『オステオプロテゲリン(osteoprotegerin:OPG)』という免疫蛋白があり、破骨細胞分化抑制因子と言われています。破骨細胞のRANKと結合する事によってRANKLを介するシグナル伝達を阻害すると言われていますが、ステロイド剤はこのオステオプレテゲリンの活性を抑制してしまい、より破骨細胞が活性化を許してしまいます。ここで関節リウマチが高活動性であると過剰に産生される免疫サイトカインが より破骨細胞を更に活性化させ、骨破壊の進行を加速させます(@_@)。
 
ステロイドの内服状態に加えてリウマチの活動性が更に強くなると破骨細胞の好き放題やりたい放題状態に。ただでさえリウマチで弱っている骨に、破骨細胞が大量に集まって骨がサンドバッグ状態(*_*)に…これらを救うのがビスフォスフォネート製剤やデノスマブといった骨吸収抑制薬であります。特にデノスマブとTNF生物学製剤、破骨細胞に直接働くアバタセプト、トシリツマブを併用する事で骨破壊や骨ビランの進行が抑止できると報告されています。
  
破骨細胞の活性化を強く抑制する事で骨ビランの進行を抑制しオマケに骨密度をグングン増やし骨粗鬆症の予防、椎体骨折 大腿骨々折の予防効果を有する事からデノスマブの効能は言う事なし。…なのですが、薬剤投与によるリバウンド(詳細はこちら➡http://www.touei-clinic.jp/app/Blogarticleview/index/ArticleId/269)と抜歯に因る顎骨壊死予防の為の歯科との連携がより重要といます。
 
経口のステロイドを内服している状況で、リウマチ活動性が亢進しており 骨ビランの進行 65歳以上の年齢制限 ビスフォスフォネート製剤の長期使用者もしくはBP剤の効果減弱例 特に腎機能が正常から軽微な異常に留まる例に限定して使用すべきと考えられデノスマブの位置付けを最後にお話しました。ソラちゃんスライドで無事予定の1時間でピッタリ終了しました。

後日招聘頂いたメーカー様から「大変分かり易かった」、「関節エコーの有用性が理解出来た」、「骨粗鬆症の観点からだけでなくリウマチ疾患からのデノスマブのアプローチを学習しました」などの感想を頂けました(^_^)/。講演の機会を頂けましたメーカー様 誠にありがとうございます<(_ _)>。

2017-12-19 00:07:00

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