医療法人 東永内科リウマチ科

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...第10回リウマチ手足の外科研究会にて口演発表して参りました。

...第10回リウマチ手足の外科研究会にて口演発表して参りました。

1月27日大寒波の中、第10回リウマチ手足の外科研究会に演題発表のオファーを頂けましたので、どうしても御報告したいこともあり口演発表して参りました(^_^)/。当日の外来も大寒波で朝は比較的空いていましたが午前11時頃から突然混みだし、関節注射も診察後にしておりましたら外来終了が午後3時前に(◎_◎;)。
  
スライドチェックしながら一張羅のスーツに着替え、急いでタクシーに乗って会場のグランビア大阪へ。案内板で会場名を探していると『焼酎祭り』に目が行ってしまい(^_^;)急いでエレベーターで鳳凰の間へ。今回は『足』がテーマで、早速グラッシー先生の早期RAの足趾関節の罹病率の高さの紹介から始まりました。
 
TNF製剤のタイトコントロールで転医された患者さんで、全く痛みが無いのに関節エコーを施行すると5MTP関節に強い骨ビランを認め、レントゲンでも分かる位の骨糜爛を認めた症例を報告。生物学製剤と同時にトリアムシノロンの関節注射を行うK-Method療法を行い軽快した事を報告。
  
昨年様々な学会で報告した炎症シグナルが骨表面にこびり付く関節が骨破壊や関節破壊の強い相関性がある為、早期に関節エコーガイド下でのトリアムシノロンの関節注射の介入の必要性を提案。一方で好発部位の足趾MTP関節では無い、リスフラン関節やショパール関節に強い滑膜炎を認めた難渋症例も紹介。
 
大変難易度の高い関節注射の手技でしたがトリアムシノロンの関節内注射を重ねて行う事により炎症シグナルが完全消失 痛みが激的に回復し臨床的寛解に達するもレントゲン上は関節裂隙の狭小化を許し構造的寛解を逸してしまった事も報告。当院で行った1年半の関節注射症例の約4分の1が下肢 足趾病変であり如何に下肢足趾病変が多く存在するかも報告して参りました。
  
昨年11月に『第45回日本関節病学会』にて自験例で発表した演題に更に症例を追加し24週まで延長した臨床調査も報告しました。トリアムシノロンの関節注射を早期に行う事で再発も少なく一方で再発例 無効例に『骨糜爛の既存』『滑膜肥厚が強い』『経口のステロイドが多い』が有意に多かった事も報告。
   
そして最近の知見としてOPERA Studyと言う中規模な臨床トライアルで『生物学製剤+メソトレキセレート(MTX)+関節注射群』VS『MTX+関節注射群』で1年間治療成績を比較した場合、圧倒的に生物学製剤群が勝利と思いきや、痛みの無い生活機能の維持と及第点の寛解条件の場合は、有意差が全くなかった。しかし厳しい2つの寛解基準にしますとやはり有意差がついてしまいましたが…。
 
同じ臨床調査をもう1年延長し、2年間に渡って『生物学製剤+MTX+関節注射群』VS『MTX+関節注射群』の治療成績と最も重要な骨破壊の進行抑制効果まで比較したところ、2年の時点で厳しい2つの寛解基準DAS-28CRP<2.6とC-DAI<2.9に有意差が出なかった(治療効果が同等であった)文献を報告。
  
骨破壊の進行抑制に於いては骨びらんのスコア(⊿ES)のみが生物学製剤併用グループに僅か有意差がでましたが、関節裂隙の狭小化スコア(⊿JSN)とトータルの骨破壊指標(⊿TSS=⊿ES+⊿JSNの合算)は有意差が出なかった。構造的寛解 機能的寛解(関節可動域)の指標となる⊿JSNと総合スコアの⊿TSSの差が月を追うごとに両群の差が詰まり、追い越し・・・。

今回のオファーを頂き最もお伝えしたかった、早期関節リウマチにおける2年間の積極的なトリアムシノロン関節注射+抗リウマチ薬によるT2T療法は、生物学製剤の併用療法と比較しても優れた臨床効果およびX線写真の疾患制御を示した。骨ビランの進行は生物学製剤の併用群よりも劣るも僅かに留まった…との最新の知見を報告しました(Ann Rheum Dis. 2016 Sep;75(9):1645-53.から改編してスライドを作成しております☝)。
 
この論文の結果で関節注射が有効で骨破壊を抑制できる事が完全に証明された訳では無く、又関節注射があれば生物学製剤の投与が不要であるという訳では決してありません(現に当院では約60名の患者さんに生物学製剤を使用)。しかし経済的事情で高額な生物学製剤が使用できない患者さんに『骨破壊の進行を止める』『痛みを速やかにとる』『大変安価である』この手技をリウマチ医全体が行う事で医療コストに依存しない平等な治療効果のチャンスを提供できる可能性を報告して参りました。
  
最後は関節注射の最大の課題である『注射針の痛み』に対して27Gの針を使用し痛みの軽減を図っている事を紹介。発表の終了後はフロアから多くの質問を頂きました(^_^)/。『こんなに沢山の関節注射を診察時間内の何時行っているか?』『K-Method療法について効果は如何程か?』『トリアムシノロンの関節注射の生体への影響は?』『痛みの無い関節に関節注射を行って臨床的に意義があるのか?』『高活動性の関節リウマチには関節エコーは不要で触診で十分では?』等々たくさんの質疑に対して山盛りで応答!(^^)!しましたところ質疑応答20分が30分を超えてしまいました(◎_◎;)。

会が終了し情報交換会の後、本会の世話人の先生方から2次会にお誘い頂き 日頃のリウマチ外科症例の相談~今後のリウマチ医療はどうあるべきか等話しておりますと…あっという間に時間は過ぎてしまい御開きに(@_@)。大変楽しい会でありました(^_^)/。リウマチ手足の外科研究会の先生方、発表の機会を頂きましたメーカー様 誠にありがとうございました<(_ _)>。

2018-01-28 22:54:00

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