医療法人 東永内科リウマチ科

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...第11回リウマチ手足の外科研究会にて症例発表して参りました。

...第11回リウマチ手足の外科研究会にて症例発表して参りました。

7月14日(土)『リウマチ手足外科の研究会』に参加発表して参りました。同研究会は5年前に設立され今回で11回目を迎えたとの事。リウマチ内科医でありますが(^^;)2年前の第8回目から御誘いを頂き当院の演題も採用され、今回4回目の発表となりました(^_^)/。
  
今回の症例発表内容としましては大学病院等の希少疾患例では無く、日常診療で多く見られる『痛みを来さず強張りだけで骨変形 骨破壊が進行する症例』に『病状は安定しているも担癌状態』の患者さんに対し 学術的な根拠を元にどの様なリウマチ治療を検討し行ったかについて報告して参りました。
  
症例は67歳男性で手指の強張りを主訴に当院初診来院。受診時には既に骨糜爛と骨破壊が中等度に進行。関節エコー上でも手指関節内は大炎上状態でレントゲンでもMCP関節を中心に骨糜爛が多発。エコー上関節内がこんなにボウボウ状態なのに痛みが何故に?ほぼ無いの?その謎を探るべく昨年のリウマチ病診連携の会にて御紹介した関節の痛みが強いグループ(VAS40mm以上)と痛みが全然無いグループ(VAS10mm以下)と2群に分け『骨破壊を来し得る隠れ関節炎の存在率』の臨床的検討行ったグラッシー先生の論文を紹介しました。
  
その背景は当然痛みが無いグループの方が生活機能や血液検査は有意に良好であり、生物学製剤の使用率も有意に低い。ところが関節エコーを手指関節に当てますと…『痛み無し群』と『痛み有り群』と骨破壊を起こす関節有病率に有意差が無かったのです(◎_◎;)。 しかも血液検査や日常生活に全く問題ない『痛み無群』に約30%も危険な隠れ関節炎が残存(◎_◎;)。
  
関節内の炎症シグナルののグレード(重症度)も当然『痛みのある群』の方が『痛み無い群』よりグレードが高いと予想しましたが、実際は重症グレードの関節炎の有病率も有意差無しの結果に(◎_◎;)。 この論文の結論として痛みの無い関節も関節エコーにて炎症シグナル(PD)が存在すれば、痛みを有する(PD陽性)関節炎と骨破壊のリスクが全く同等であり、触診で見逃した関節が骨破壊を来たす危険性(@_@)を指摘している事を報告。
  
本患者さんも痛みが無い?事から腫れは『指の使い過ぎ』と他院では診断されましたが実際はかなり進行した関節リウマチの病態。軽度の慢性腎炎を有する事より淀川キリスト教病院 腎臓内科と併診の下、メソトレキセート8㎎/週+トリアムシノロンの関節注射を行うも…関節炎が強力すぎて「全く効果なし(◎_◎;)。オマケに痛みが余りない事から3か月間治療が中断。再来院時は関節腫脹の増悪から可動域がさらに低下。2016のEULARのリコメンデーションに基づき治療を行うも限界(@_@)となりPhaseⅠ失敗から➡PhaseⅡの生物学製剤を検討するも…前立腺がんにてホルモン療法中(-_-;)。
  
つい昨年の2月までは日本リウマチ学会のTNF阻害剤のガイドラインに於いてはガンの既往 治療歴のあるリウマチ患者さんには生物学製剤使用は禁忌!でありましたが(生物学製剤がガンを誘発する可能性がある為)…しかし昨年3月から生物学製剤にてガンを誘発する可能性が実証されない為 禁忌事項から外れました。しかし!やはり投与は慎重に期する事が重要であり、今回の患者さんにはエタナルセプトを選択しました。選択の根拠としてのエタナルセプトの特性と『生物学製剤の発がん危険因子をまとめた論文』も紹介しました
  
エタナルセプトはTNF受容体の細胞外ドメインとヒトのIgG抗体のFC部分を遺伝子組み換え技術にて融合させて薬剤であります。可変領域やCDR領域を有さない事から『抗体製剤』とは異なりますが、他のTNF抗体製剤と同様可溶性TNF、膜結合性TNFに対して作用し又 膜結合型TNFの解離促進作用を有し、関節リウマチに対して抗炎症効果を発揮します。抗体依存性細胞障害活性(ADCC活性)を有するも補体依存性細胞障害活性(CDC活性)を有さない事から感染症が少なく、他のTNF製剤と比して発がんリスク比が少ない可能性も報告しました。
  
生物学製剤全体を通して、TNF製剤の中でもセルトリズマブペゴルは最も発がん危険因子が低い結果となりましたが、その理由としてADCC活性 CDC活性の両方を有さない事が挙げられますが…一方でエフェクター細胞への攻撃作用が皆無に加え、メソトレキセートの併用無しでは中和抗体の発現率が高く、妊婦さんが使用できる程 (エタナルセプトも妊娠希望のリウマチ患者さんには使用可)安全面では高い位置づけなのですが…ここより私見となりますが当院に於いては上記の特性からセルトリズマブペゴルの治療効果が低い位置付けで対費用効果の面も含めて、本患者さんにはエタナルセプトバイオシミラーを選択した事を報告しました。
 
最新の文献に於いてはエタナルセプトを使用した3529例と従来の抗リウマチ薬使用患者さん2864例と比較しましても発ガンリスクは全く同じ結果となり、レビューの論文の結論においても危険因子が0.68~1.03⇒全体で0.84であった事を紹介。エタナルセプトの導入時に於いては前立腺がんの主治医であります淀川キリスト教病院 泌尿器科へコンサルトし現在の病状を御教示頂きました。今後エタナルセプトを投与する期間は前立腺ガンの病状の経過観察をお願いしました。
  
毎日新聞のオンラインで『きょうのセカンドオピニオン』として本患者さんと全く同じ患者さんの記事が東京女子医大リウマチセンター教授の山中寿先生のインタビューを含めて掲載されておりました。ここでもやはり生物学製剤(TNF製剤)は担癌状態では基本的に使用しませんが、多剤無効であり前立腺ガンの担癌状態でも安定していればTNF製剤の適応となり得るとお話されておりました。当院でも早速患者さんの同意の下、治療費がぐんと安価となったエタナルセプトBSをK-Method療法として関節注射と共に開始しました(^_^)/。
  
長期間の難治性関節炎の持続と、幾度となくトリアムシノロンの関節注射を施行するも効果が全くなかった関節炎に加えて著明な滑膜肥厚も有する事より、治療効果はかなり厳しいであろうと予測しましたが…これがまった激的著効(◎_◎;)!!右2MCP関節と左3MCPの2関節へ注射+エタナルセプトBSのK-Meth施行にて…関節注射を施行していない関節まで改善(>_<)!滑膜肥厚も可動域も著明に改善し患者さんも大変喜んで頂けました(^^)v。
  
他のリウマチ研究会で度々紹介して参りました東京女子医大 教授の神戸克明先生が執筆され2016年12月にパブリッシュされましたK-Method療法の有効性の論文を紹介。治療開始1日目からリウマチ評価でありますDAS-28CRP CDAI SDAIが改善(◎_◎;)し24週の時点でも優位にK-Method療法の効果が上回った結果を紹介しました。本症例患者さんの様に難治性 慢性高活動性でもk-method療法が著効し今後は前立腺がんの推移の経過も重点的に観察していく事で終了しました。
   
発表終了後は…残念ながらフロアから質問は頂けず…座長であります大阪南医療センター整形外科部長の秋田鐘弼先生から助け舟的に御質問を頂き、担癌関節リウマチ患者さんのバイオ製剤選択の経緯の再確認や、関節エコー上の炎症シグナルの危険性の評価について御質問を頂き、こちらも様々な学会研究会で紹介しました『炎症シグナルの骨表面への接着と貫通が』重要である事をお話しました。
 
症例検討会終了後は特別講演として『リウマチ手関節に対する治療の現状と展望』についてこれまでの手関節のスタンダードな術式 可動域を優先にするか疼痛緩和を優先にするか、術後の問題点…そして現在研究されております人工手関節についても幅広くお話頂けました。関節リウマチに於いては手関節の罹患率が大変高く、当院の関節注射に於いても最も手関節が施行頻度が高い事からK-Method療法でも効果が得られない難治性の手関節炎がどの様に手術適応になるのか大変勉強になりました<(_ _)>。
   
                         (2018JCR Meet The Expert 『リウマチ手の診察と治療』 加古川医療センター整形外科 中川夏子先生の資料から抜粋)
会の終了後の懇親会の後の2次会も部外者ながら今回もお誘い頂き、多くの御高名な先生方とお話ができ大変貴重な時間を過ごす事ができました。先生方色々と御配慮頂き誠にありがとうございました<(_ _)>。全然関係ないですが…8月9日グランビア大阪で開催の『バリうまグルメの夏まつり』がチョイと気になりました(^_^;)。

2018-07-19 00:24:00

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