医療法人 東永内科リウマチ科

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トップページ»  とうえいブログ»  講演・学会発表関連»  ...第33回 日本臨床リウマチ学会に参加 発表して参りました(発表編)。

...第33回 日本臨床リウマチ学会に参加 発表して参りました(発表編)。

...第33回 日本臨床リウマチ学会に参加 発表して参りました(発表編)。

本年ラストの学会発表でもあります『第33回日本臨床リウマチ学会』のスライドを練り上げて作成して参りました。7分口演3分質疑応答というのが通常の一般演題ですが…今回は登録演題が多い為?か6分口演3分質疑応答に変更されていた事を発表前日に知り(◎_◎;)…今更スライドを減らすこ事もできず、口演のスピードを速くして乗り切る方針としました(^-^;)。
   今回は新規生物学製剤 サリルマブとトリアムシノロンアセトニドの関節内注射の同時投与にて短期で構造的寛解に至った1例として報告。緒言としてSaiumabはトランスジェニックマウスを用いた技術にて精製された膜結合と可溶性のIL-6受容体の両方に結合する完全ヒト型受容体製剤で、従来の同製剤に比して早期の至適濃度への達成とIL-6受容体抗体の親和性が高い可能性から効果の早期発現が期待される薬剤として紹介。
 
即効性のSaiumabを使用せざるを得なかった患者背景(他院での治療を自己中断され再発→既存の急性の脂肪織性肝炎をベースとした肝障害でメソトレキサートが使用できず)と来院時に既に両手関節の軟骨破壊が進行状況を説明。関節エコーでも強い炎症シグナルを認め早急に治療介入が必要な状態に。
 
一方で肝障害が中等度以上の為、ただでさえ肝障害を来しやすい抗リウマチ薬を選択するのは難しく、この肝機能の状況下でメソトレキサートの使用は困難と判断し初期治療としてサラゾスルファピリジンと右手関節へのトリアムシノロンアセトニドの局所注射療法を行うも…病状はすぐに再燃。また肝障害が更に悪化しサラゾスルファピリジンに因る肝障害として同剤を中止し肝障害は改善するも一気に関節炎が全身に波及(◎_◎;)。歩行障害まで来したこの状況を打破すべく生物学製剤を…
 
としたいところですが、抗リウマチ薬が使用できていない野放しに近い燃え滾る関節内はサイトカインやリガンドが溢れんばかりの状態ですので、ここに生物学製剤の単剤を投与しても即効性の効果は期待できません。抗リウマチ薬が使用できない現状を考慮しますと…ここは当院イチ押し治療のK-Method療法を敢行!又生物学製剤として即効性に効果発現が期待出来得るSaiumabを選択。
 
関節内の炎症シグナルもK-Method療法2週間後には全関節に於いて消滅し、関節注射を行っていない関節にも同じ効果が出現。可動域制限となる滑膜肥厚も追随して軽快し14週の時点でも関節症状の悪化は認めず 経過良好に推移。関節炎の推移を表すDAS-28ESRもサリルマブと関節注射の同時投与を機会に一気に低活動域へ。
 
考察としては抗リウマチ薬を使用せず生物学製剤の単剤のみで短期間で寛解導入が可能となった理由としてSaiumabの特性である効果発現の速さを最新の文献の報告を引用して報告。またIL-6は多すぎると関節破壊に繋がりますが、IL-6そのものには肝臓保護作用を有す事から抗IL-6受容体製剤でありますトシリズマブや本薬剤を使用しますと肝障害を引き起こす可能性もあり(全体の副作用報告で肝障害は7%とやや高率)。幸い本症例では肝障害は悪化しませんでしたが引き続き肝機能のモニターが必要であると考察しました。
  
最後の考察として神戸克明先生の執筆されたK-Methodの文献を提示の上、今回著効した一因としてサリルマブのIL-6受容体に対する親和性と血中濃度の速やかな上昇に加えて、超強力な抗炎症作用を有するトリアムシノロンアセトニドの関節注射の相乗効果にて高活動性の関節リウマチを鎮める事ができた可能性についてお話し6分2秒で無事?終了しました(^_^;)。発表後はフロアから関節注射の具体的な投与量や回数制限について御質問いただき、座長の植木 幸孝先生からK-Method療法の有効性につきまして御質問いただけました。次回はキチンと時間を確かめ余裕を持って発表致します<(_ _)>。

2018-12-01 00:16:00

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