医療法人 東永内科リウマチ科

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...北摂リウマチ病診連携の会にて参加 聴講して参りました。

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1月19日(土)に梅田にて開催されました『北摂リウマチ病診連携の会』にて参加聴講して参りました。『悪性腫瘍と関節リウマチ』『感染症と関節リウマチ』『関節エコーを用いたリウマチ疾患の鑑別とT2Tを目指す治療』の3演題を聴講して参りました。全てリウマチ医としては大変興味のある分野でもあり、深い知識が必要とする分野でもあります。新しいリウマチ医療情報として講演内容をレポートします!

まずは大阪医科大学 リウマチ膠原病内科の吉川 紋佳先生から『関節リウマチ診療に於ける悪性腫瘍の考え方』について御講演頂きました。多くの薬物治療を受けておられる関節リウマチ患者さんが常日頃心配されておられる一つとして挙げられるのが『このリウマチの薬をずっと内服してて大丈夫?ガンやリンパ腫のリスクが上昇するのでは?』
 
結論から申しますと『関節リウマチの治療に於いては発がん性を誘発する事実は無い』。関節リウマチ患者の悪性腫瘍の発生率は健常人とほぼ同じで大腸ガンや乳ガンの発症率は寧ろ低く?逆に肺ガンや悪性リンパ腫が多い?傾向との報告があると御話されました。また抗CCP抗体を有する患者さんの喫煙による間質性肺炎➡肺がんのリスクが高いとの報告あり。

間質性肺炎があるとで肺がんの上昇率が15.7%も上昇(◎_◎;)するとの事で絶対禁煙が必要と言えます。メソトレキセートと悪性リンパ腫との関連性については最近問題となっていますが、同薬剤の中止にて自然寛解するケースが数多く、現在も学会にて横断的に調査中でまだ一定の見解が出ていません。100人~200人に1人に発症との報告もありますが、関節リウマチ患者さんが一生涯で100~200人に1人なのか、発がん数の目安とされる1000人当たりで1年間(1000人年)で何人発症するかも未だは結論が出ていない状況です(詳細➡http://www.touei-clinic.jp/app/Blogarticleview/index/ArticleId/201)。

日本リウマチ学会学術集会での各医療施設の報告ですと60歳70歳代多い?長期内服患者さんの方が多い?リウマチのコントロールが悪いと発症し易い?すぐ消退する群 繰り返す群 戻らない群に於ける病理組織の特徴は?皮膚や肺などリンパ節外病変により注意?抗SSA抗体陽性であれば悪性リンパ腫に至るリスクが高い?…と様々な報告がありますが…。

未だ科学的にMTX関連リンパ腫の正体が完全に証明されていません。当院で発症された2名のメソトレキセート関連リンパ腫の方は若い女性で内服期間も比較的短く、リウマチのコントロールも大変良好で上記の報告とは全く異なります。幸い発見と対応が早く両方共に再発無しでリウマチの経過も大変良好ですが、最も
重要な事は上記のリスクを熟知したリウマチ専門医の下でメソトレキセートが処方されるべきと思われます。

続いてTNF阻害剤の使用にて悪性腫瘍のリスクが上がるか?TNFを阻害⇒腫瘍を障害する因子を抑制⇒腫瘍の発症を誘発するのでは??と考えるのが自然ですが、多くの海外でのコホート研究ではガン発症を上昇すると言う結果は出ませんでした。日本でもIORRA-Study Ninja-Study Circular-Studyの3つの大規模臨床試験でもTNF阻害剤と悪性腫瘍の発症率の上昇は証明されませんでした。
 
TNF阻害剤以外のトシリズマブやサリルマブと言った抗IL-6受容体製剤やCTLA4阻害剤のアバタセプトも現在調査中ですがTNF阻害剤と同様に腫瘍の発症上昇はしないであろうと考えられています。経口のJAK阻害剤の1剤目であるトファシチニブは発売当初 発がんリスクが高いのでは??と懸念されておりましたが、現在2剤目のバリシチニブ発売されて以降はTNF阻害剤と同様のリスクであろうと考えられています。

現在ガン治療中の関節リウマチ患者さんに於けるリウマチ治療は担癌状態であってもメソトレキセートを含めた抗リウマチ薬が主体で、治癒後5年以上ではTNF阻害剤の通常使用が可能。5年未満ではガン病変が消失又は病変が局所に留まり 病状が安定しており且つ有益性が上回る場合にのみ慎重投与とされています。

総括しますと現在リウマチ治療を受けておられる方は色々と御心配かと思われますが、上記の通り心配はありませんので主治医とよく相談し治療を継続して頂きたく思います。しかし男性の2人に1人、女性の3人に1人は自然にガンになる時代ですので、通常のガン検診は是非受診しておきましょう(^_^)/。…続いて庄田武司先生の講演内容をレポートします。

2019-01-29 00:37:00

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