医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
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...何処もより早く? 何処もより安全に? 何処もより確実にロモソズマブを投与しております。

...何処もより早く? 何処もより安全に? 何処もより確実にロモソズマブを投与しております。

3月6日のブログでお伝えしました超強力スーパーセットアッパーであります抗スクレロスチン抗体 ロモソズマブを3月4日の発売と同時に当院では現在16名の患者様に投与しております。
 
誰でも使って良いのではなく、適応は重症骨粗鬆症患者さんに限られています。では重症骨粗鬆症患者さんとは?
 

日本骨粗鬆症学会のガイドラインに明記しております腰椎骨密度がー3.3SD未満既存椎体骨折(症候性 無症候性に関係なく)が2カ所以上半定量法にて椎体の形態変化が40%以上(グレード3)を有する患者さんに限られています。(下記の骨密度とレントゲンの方々は当院初診の患者様です)
   
   (-3.3SD未満の低骨密度の患者さん)       (無症候性 既存椎体骨折3か所)     (椎体変化40%以上の形態骨折)
高齢で高回転性の骨粗鬆症の病態であれば まず先発ピッチャーとしてビスフォスフォネート製剤を使用したいところですが…重症骨粗鬆症患者さんですとゆっくり待っていては治療中に骨折する危険性が高く、又は年齢的にはデノスマブの適応が早い場合、デノスマブも1~2回(半年~1年)の投与では直ぐに効果が得られない事から…セットアッパー➡1回(1年)先発ピッチャーに転向して登板(投与)し その後2回(2年目)からビスフォスフォネート製剤へ交代すると骨密度の短期的 超底上げ効果が得られた大規模臨床試験が大変権威のある論文New England Journal of Medicineにて報告されました。

最初からずーっと3回(3年間)先発ピッチャー アレンドロネートで行く群2047人最初に1回(1年)先発ピッチャー ロモソズマブが投げてその後交代し2回 3回(2年目3年目)はアレンドロネート行く群2046人を比べますと…なんと!!腰椎骨密度13.7% vs 5.0% 大腿骨近位部6.2% vs 2.8%と大差(◎_◎;)でロモソズマブ先発群が1年目の時点で圧倒的有意に骨密度が増加!アレンドロネートの効果もあり2年目3年目で徐々に差は詰まってはきますが、1年目の差が埋まる事は無く、やはり重症低骨密度 易骨折性の患者さんには短期骨密度底上げ効果の観点から早期の段階でロモソズマブを投与する事が重要と思われます。骨形成マーカーでありますP1NPと骨吸収マーカーでありますβCTXもアレンドレネート投与群と比較しますと1年目のロモソズマブ投与時はP1NPがしっかり上昇。その後緩やかに低下し、βCTXは最初から緩徐に低下し、アレンドロネートの様に一気に骨代謝を抑制せず、骨形成相と骨吸収相の両面に働いている事を示しています。しかし…
 
この文献での副作用の報告では統計的には有意差はないもののアレンドロネート群(☆)ロモソズマブ群(☆)では心血管イベントが0.3~1.0% vs 0.8~1.5%、脳血管イベントが0.3~1.3% vs 0.8~2.2%とロモソズマブ群が多い傾向に(-_-メ)。この結果からロモソズマブ(イベ二ティ®)の薬剤添付文書には『本剤投与にて虚血性疾患と脳血管障害の発現がアレンドロネートと比して高い傾向にありリスクとベネフィットを考慮する事』…と患者さんにとってチョイと怖い(◎_◎;)文章が書かれています。スクレロスチンは元々は心血管 脳血管のカルシウム沈着抑制に関わっているのでは?と考えられており➡抗スクレロスチン抗体(ロモソズマブ)投与➡血清スクレロスチン低下➡カルシウム沈着の阻害を抑制➡心血管 脳血管障害の発症率が上昇するのでは?と文献では考察されています。一方で…
 
遺伝性疾患でvan Buchem's病(全身性皮質性骨硬化症)と言われる疾患では先天的に遺伝子異常によりスクレロスチンの生合成が阻害され全身の骨が増殖し体中に石灰沈着を起こします。しかしスクレロスチンが全く働かなくても心血管 脳血管にはカルシウムの沈着を来さなかった(スクレロスチンのノックアウトマウスも同様の結果に)事が報告されています。又体外へのリンの排泄ができず血管へのカルシウム沈着を最も生じやすい透析患者さんに於いてはスクレロスチンの血清濃度が高いほど大動脈の石灰化が有意に高かったと全く逆の結果を報告しており、スクレロスチン抑制=血管のカルシウム沈着とは断言できない現状でもあります。もう一つ重要な事として…
 
ビスフォスフォネート製剤そのものが強力な骨吸収を抑制作用として骨からのカルシウムとリンの動員を強力に抑制➡血管のカルシウム沈着を抑制➡心血管 脳血管イベントを抑制するという予防効果以前から知られており、元々血管イベントを抑制するビスフォスフォネートと予防効果を有さないロモソズマブと比較すれば血管イベントの差が出る事は至極自然な事と考えられます。また こちらも大変権威のある論文New England Journal of Medicineに掲載されたプラセボ(偽薬)1年➡デノスマブ1年群3576人 VS ロモソズマブ1年➡デノスマブ1年群3581人を比較したところ(骨密度の増加効果については後日レポートします)心血管イベントに有意差が無かったと報告されています。
 
結論としてアレンドロネート vs ロモソズマブでは血管イベントの予防効果の有無にて差が出ましたが、プラセボ vs ロモソズマブでは血管障害の発生率に有意差が認められなかった事よりロモソズマブが明らかな血管イベントを誘発する根拠は低と考えられます。アレンドロネートとの0.5%の血管イベントのリスクの差を取るか、2.5倍の骨密度の増加のベネフィットを取るか…骨折リスクの少ない軽症~中等症の患者さんにはビスフォスフォネートの安全面を優先とし重症患者さんにはリスクとベネフィットの情報を十分開示説明して使用する事が大変重要と言えます。

2019-03-13 16:10:00

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