医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
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...膠原病 Osteoporosis management seminarにて講演して参りました。

...膠原病 Osteoporosis management seminarにて講演して参りました。

6月20日(木曜)は1時間ほど午後の診療時間を短縮し、膠原病 Osteoporosis management seminarにて講演して参りました。今回はセミクローズの会との事で、15名程の総合病院のリウマチ専門医の先生方と共に講演と大阪市立総合医療センター 総合診療科部長の後藤仁志先生の座長の元 リウマチ性疾患と骨粗鬆症診療についてディスカッションを行う会でありました。


時間が少し押しておりましたが、御高名な先生方の前で『真面目一徹』で何とか40分で講演を行って参りました。以前5月25日に講演致しました内容に『よりエビデンスに基づいた』薬剤の選択について『釈迦に説法 孔子に悟道』とならない様に御話して参りました。
  
高齢者であれば隠れ中等度以上骨粗鬆症患者さんが多くおられ、破骨細胞が活性化している骨吸収優位な場合が多いですが、60歳前後の軽症骨粗鬆症患者さんに於いては破骨細胞が活性化していない状態が多くみられます。これらの病態に対しいきなり強力な骨吸収抑制剤でありますビスフォスフォネート製剤を使用しても効果は無く骨質改善を目的にSERM(女性ホルモン受容体モジュレーター)や活性化ビタミンD製剤が有用とされる文献を紹介しました。
  
先日の北大阪骨を語る会にてお話したビスフォスフォネート製剤の各剤の特性と骨密度増加率と骨折予防率について文献の報告を下にお話しました。最新の治療薬=最大の骨密度上昇効果を有するといった訳では無く、18年前にこの世に初めて登場した窒素化合物含有のビスフォスフォネート剤でありマルチな(腰椎 大腿骨 前腕骨 全ての骨密度上昇 骨折予防)効果と安全面を有するアレンドロネートを超えるビスフォスネート剤が未だ存在しない(腰椎限定であれば骨密度増加効果 椎体骨折予防効果はミノドロネートが上回りました)事も報告しました。
  
アレンドロネートを含めたビスフォスフォネートも年月が経てば必ず効果が減弱してしまう事から絶対に漫然投与はせず、3~5年を目途に骨密度の推移、骨代謝マーカーの変化 新規椎体骨折の出現 既存椎体骨折の進行具合を総合評価し薬剤の休薬 継続 変更を検討する事が重要であると説明しました。ビタミンD製剤でもエルデカルシトールの有用性を含めた文献も紹介。こちらも最初の1年で急速に骨密度の増加効果を認めるも2年目以降は頭打ち傾向(4年以上の長期臨床試験の報告は無)になり、SERMと同様こちらも漫然と投与せず3~5年を目途に切り替えのタイミングを計事が重要とお話しました。
  
平成の骨粗鬆症治療のピッチャーの継投策としてSERM➡ビスフォスフォネート製剤➡活性化ビタミンD製剤(併用可)にて効果が減弱する場合、または胸腰椎の椎体骨折を有し重症骨粗鬆症の病態の場合は副甲状腺ホルモン剤でありますテリパラチドが有用であると御話しました。副甲状腺ホルモンが増加すれば骨粗鬆症が誘発されるのでは??と考えられますが少量間欠投与にて骨芽細胞のアポトーシス抑制と骨形成の亢進 重症椎体骨折の発症をほぼ100%抑制する効果があると説明。
  
しかし中継ぎのSERM、活性化ビタミンD製剤、テリパラチドには残念ながら大腿骨近位部 頚部の骨密度増加効果を示すエビデンスは未だ存在せず令和の新規スーパーセットアッパーとして本年3月に発売された超短期間で腰椎と大腿骨の骨密度を一気に増加させる抗スクレロスチン抗体 ロモソズマブを紹介しました。
  
骨形成作用を亢進させるWntシグナルの生理的機能と、加齢や生活機能の低下に因りスクレロスチンが上昇しDKK1を介してWntシグナルを切断し骨形成の低下、骨吸収の亢進を来す基礎的な病態について解説しました。骨吸収亢進に伴い破骨細胞の活性化➡骨器質の蛋白成分を融解し骨吸収窩を形成する『カプテシンK』の存在とそれを抑制し骨密度の増加効果が大変期待された新規治療薬『オダナカチブ』(残念ながら脳梗塞の副作用の増加から発売中止に(-_-;))についてもお話しました。
  
スクレロスチンを抑制する事で骨形成促進➡骨吸収抑制の両面の効果を有するロモソズマブと既存の治療薬であるビスフォスフォネート製剤、テリパラチド プラセボと比較した権威ある医学論文誌『NEJM』に掲載された最新の文献を紹介。結果的には圧倒的有意差をもってロモソズマブが最も腰椎 大腿骨近位部 頚部の骨密度の増加効果を示した事を報告しました。当院の通院患者さんで、しっかりビスフォスフォネート製剤+活性化ビタミンD製剤の併用療法を行うも骨吸収マーカーの再上昇と腰椎低骨密度の持続、無症候性新規椎体骨折を認めた事から…
  
先発ピッチャーを交代とし、セットアッパーとしてテリパラチドを起用するかロモソズマブを起用すべきか…その迷いを解消する こちらも権威ある医学論文誌LANCETから最新の文献を紹介しました。しっかりビスフォスフォネート製剤を5~6年間内服した骨粗鬆症患者をテリパラチド スイッチ群218名とロモソズマブ スイッチ群218名の2群に分けて腰椎と大腿骨近位部と頚部の12か月後の骨密度を比較したところ、テリパラチドの得意技の直球のスピード効果(腰椎骨密度の増加効果)はロモソズマブに軍配(◎_◎;)があがり…
  
大腿骨近位部 頚部の骨密度の増加効果に於いてはテリパラチドですと皮質骨が減少してしまう事からこちらもロモソズマブに軍配があがりました。骨代謝マーカーに於いてもテリパラチド スイッチ群では骨形成マーカーは上昇するも骨吸収マーカーも一緒に上昇ロモソズマブ スイッチ群に於いては骨形成マーカーが最初はしっかり上昇しその後ゆっくり低下骨吸収マーカーはビスフォスフォネート製剤の様に過剰に抑制せずゆっくりと低値を推移
  
大腿骨近位部の骨強度もロモソズマブ スイッチ群が圧倒的有意に上昇(◎_◎;)文献上はテリパラチドスイッチ群では逆に骨強度がマイナスに低下しておりますが、これらは大腿骨の骨折率を上昇させるものでは決して無く(-。-)y-゜゜゜(実際にテリパラチド投与中に大腿骨の骨折率が上昇したという報告も無)、ビスフォスフォネート製剤(ゾレドロネート)と比較した文献では骨強度に有意差を認めませんでした。副作用に於いても大きな有害事象は両群とも認めず、骨形成メインのテリパラチド群には高カルシウム血症が有意に多く、骨吸収も抑制するロモソズマブ群では低カルシウム血症注射部位反応が多い結果に。
  
この文献では全体的にロモソズマブの優位性を示す内容でありますが…骨癒合の促進作用や椎体骨折の痛みの軽減 重症椎体骨折の抑制効果はやはりテリパラチドが優れておりエビデンスもしっかり構築されています。テリパラチド、ロモソズマブそれぞれの作用機序を十分に理解し、既存の薬剤を組み合わせた令和の勝利の方程式としてSERM➡ビスフォス➡VitD(併用可)➡ロモソズマブ➡テリパラチド➡デノスマブの継投の重要性を最後に御話しました。

今回のブログに掲載できなかった内容は次回の講演ブログに掲載致します。時間通りに講演は終了し座長の後藤仁志先生から『素晴らしい講演』と高評価も頂けました(^_^)/。座長の後藤先生 講演の機会を頂きました主催メーカー様に深謝致します<(_ _)>。

2019-06-27 00:06:00

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