医療法人 東永内科リウマチ科

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...第21回日本骨粗鬆症学会にて発表して参りました!(後編)

...第21回日本骨粗鬆症学会にて発表して参りました!(後編)

学会発表のルールとして当然ながら持ち時間の10分間を守るべきでありますが、最後のセッションの最後の発表であり いつもの『スライド作り過ぎ病』の為 時間内に終了しなくては(-_-;)…とかなり早口になる傾向が、今回は余裕をもって発表する事がができました。今回の臨床調査の目的と方法を述べ、13例の患者さんの背景から発表を始めました。
  
ロモソズマブの発売が3月であり保険診療上 骨密度の測定が4カ月に1回しか測定できない為 短期的な報告となった事も説明いたしました。9月に日本リウマチ学会近畿支部学術集会にて発表した6例原発性骨粗鬆症7例を追加し、ステロイド骨粗鬆症の症例や早期閉経にて若年でありながら顕著な低骨密度症例を具体的に紹介。
  
またロモソズマブの投与に至った経緯やスイッチ時の服薬状況、特に当院に無治療で転医された3例が相当な低骨密度で易骨折性の病態(◎_◎;)から直ちにロモソズマブを導入した事も報告。一方で自院でビスフォスフォネート製剤を投与するも骨密度が増加せず、漫然処方を避けるべくロモソズマブにスイッチした症例も報告しました。
  
結果としましては13例が重症骨粗鬆症の病態でありながら全例が6か月以内の無症候性椎体骨折の進行を認めず、若年者で低骨密度の症例に於いて4か月間で腰椎骨密度が13%と爆発的に増加(◎_◎;)した事を報告。一方でステロイド骨粗鬆症の予防としてプレドニゾロン10mgとロモソズマブを併用した症例では残念ながら腰椎の骨密度が殆ど増加しなかった事も報告しました。
  
大腿骨近位部も頚部同様の結果で、個人差はあるものの若年者で4カ月で近位部5%頚部6%と従来の骨粗鬆症治療薬と比較して破格の増加を認めた事を報告。一方で腰椎と同じくステロイド骨粗鬆症の症例には全く増加しなかった事もお話しました。ビスフォスフォネート製剤既往群6例と非既往群7例に分け比較検討しますと腰椎骨密度では有意に非既往群が上昇し、大腿骨に於いては有意差はないもののやはり非既往群が増加率が多い傾向にあった事を報告しました。
  
骨代謝マーカーとしてBAP(骨性アルカリフォスファターゼ)骨形成マーカー、TRACP5b(酒石酸抵抗性酸フォスファターゼ)を骨吸収マーカーとして採用し、ロモソズマブ投与にてBAPが有意に上昇TRACP5bが有意に低下し同剤が骨形成を促進させ骨吸収を抑制し骨代謝の両面に作用してている所見が認められた事も報告しました。
  
副作用としては有意なものは認められず、今回は13例全例に於いて腎機能が正常から軽度の低下範囲内であるも12例にビタミンD製剤の予防投与を行い、2例に無症候性の軽微な低Ca血症が認められカルシウム製剤を補充し、1例に無症候性の軽度の高カルシウム血症を来しアルファカシドールを中止した事を報告。考察として最も有名なロモソズマブの大規模臨床試験でありますARCH試験とほぼ同様の結果➡腰椎平均5.7% 大腿骨近位ぶで1.7% 同頚部で1.97%増加し良好な骨密度の上昇が得られた事を報告しました。
  
また、ビスフォスフォネート製剤投与6年後にロモソズマブとテリパラチドとスイッチし比較検討したSTRUCTURE試験を考察の文献として採用。ビスフォス服用後は伸びしろが無さそうであるも腰椎大腿骨の骨密度の上昇が見られた事、文献と比較し本調査のビスフォス既往群で骨密度の上昇がやや低かった事も報告。脳梗塞既往患者にロモソズマブは慎重投与で当院の脳梗塞既往例には現在特に有害事象を認めていない事も報告しました。又腎機能正常でも血清Ca値のモニターと病状にてVitDやCa製剤の追加の必要性、経過良好であるも注射時の疼痛にて1例投与中止に至った事も報告しました。
   
最後の考察として今回ステロイド骨粗鬆症の予防として1例と言えどもロモソズマブを投与するも骨密度の上昇が認められなかった事に対しマウスの実験ではステロイド骨粗鬆症にロモソズマブの有効性が示されるも、関節リウマチやリウマチ性多発筋痛症患者にステロイドを投与したところ寧ろ血清スクレロスチン濃度が低下する報告や、ステロイドの投与にてスクレロスチンが低下しているにも関わらず骨形成マーカーが低下し骨吸収マーカーが上昇するという逆転した変化があった文献も報告。今後も症例の蓄積が必要とし無事終了しました。多くの先生方に聴講と御質問を頂き、易骨折性の方に正しく安全にロモソズマブが投与され骨折予防が出来る様祈念しレポートを終了と致します<(_ _)>。座長の龍野一郎先生色々とご配慮いただきありがとうございました<(_ _)>。

2019-10-25 08:25:00

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