医療法人 東永内科リウマチ科

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...骨粗鬆症WEB研究会で講演致しました(後編)

...骨粗鬆症WEB研究会で講演致しました(後編)

前編で骨粗鬆症治療のクローザーデノスマブへのスイッチのタイミングの重要性と、使用上の注意点として急激なデノスマブの中断が多発性脊椎骨折を招く事をお話しました。副作用としては大変少なく稀ながら非定型大腿骨々折について報告致しました。
  
非定型大腿骨々折は通常の骨粗鬆症に因る大腿骨頚部骨折(脆弱性骨折)とは異なり、ビスフォスフォネート製剤の長期処方や大変低頻度ながらデノスマブ投与に伴う過剰の骨吸収抑制骨表面の多孔性の消失➡骨強度は増すも骨柔軟性の極端な欠如➡突然の外力に対し撓りが無い為、強度は高いが瀬戸物やチョークの様に落とすと(外力が加わるとパリン!と骨が割れてしまう現象を指します。
  
非定型大腿骨々折は大腿骨骨折の全体の4.4%と大変少なくデノスマブのみでの非定型大腿骨々折発症率は39件/680.0000(68万)件⇒0.0005%と大変稀な骨折病態です。発症率だけを取りますとビスフォスフォネート製剤長期服用の方が頻度が高く、デノスマブ投与中に骨折した場合は阻血状態では無く、破骨細胞や骨芽細胞がアポトーシス(細胞死)を起こしていない為、同剤を休薬する事で急速に骨代謝が回復し本患者さんの様に手術後の経過が良好の場合が多い様です。
  
一方でビスフォスフォネート製剤の長期投与にて非定型大腿骨々折を発症しますと、骨芽細胞 破骨細胞共に全滅に近い細胞死の病態に加え強度の阻血状態から骨折した場合はなかなか骨癒合進まず偽関節になる事もあり大変注意が必要です。先日も他院で手指骨(MD法)のみでビスフォスフォネート製剤を処方され長期服用に伴う異常な皮質骨肥厚(両大腿痛を主訴に来院)患者さんがおられ、即座に同剤の中止をお願いしました。
  
ビスフォスフォネート製剤の長期漫然たる投与はなるべく避け、5年を目安に休薬や治療の変更を考慮し、病診連携システムを通して1年に1度程度DXA法にて腰椎 大腿骨近位部 大腿骨頚部を定期的行う重要性についてもお話致しました。最後にステロイド骨粗鬆症について最新の文献を通してお話致しました。
  
ステロイド骨粗鬆症予防治療ガイドラインが2014年に策定されかなり浸透して参りましたが、第一選択薬としてアレンドロネート、リセドロネートステロイドに因る骨芽細胞のアポトーシスの誘導を阻止する事から良い適応とされています。しかし上述の様に長期服用が難しく、中等度以上の腎不全(CKD)患者さんにはビスフォスフォネート製剤が使用できません。代替え薬とされますテリパラチド(副甲状腺ホルモン製剤)やビタミンD製剤 Ca製剤ですと大腿骨々折の予防ができず、遺伝子組み換えテリパラチド腰椎骨密度の増加と椎体骨折の予防効果は十分期待できますが投与期間が2年間と限定されます。
  
ここで期待されているのがデノスマブであり、中等度以上の腎不全患者にも使用でき10年以上の投与腰椎大腿骨両方の骨密度増加効果と骨折予報効果が期待でき、安全性も示されている事からステロイド骨粗鬆症に対するデノスマブの効果について臨床試験が行われていました。慢性腎炎におけるステロイド骨粗鬆症ではアレンドロネートと比して腰椎骨密度の増加率の有意性が報告されおり、今回はリセドロネートvsデノスマブのガチンコ対決大規模臨床試験ステロイド服用中 又はこれからステロイドを服用する患者に対して腰椎 大腿骨の骨密度の増加効果を比較しましたところ…圧倒的にデノスマブ群が骨密度の増加効果を示しました。
  
骨代謝マーカーに於いても骨吸収抑制効果はリセドロネートを遥かに超える事から今後のステロイド骨粗鬆症の治療ガイドラインに大きく影響すると考えれます。『まとめ』としまして骨粗鬆症治療薬の中で最も長期間使用が可能骨密度増加効果、骨折抑止効果を示し 今回のステロイド骨粗鬆症への予防効果を含め今後幅広い場面でデノスマブの活躍が期待される事、途中で休薬を行わない前提での投与のタイミングの見極めが重要であるとお話し45分の講演が終了致しました<(_ _)>。

2021-01-27 00:53:00

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