医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
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...阪神関節リウマチMeetingにて講演して参りました(前編)。

...阪神関節リウマチMeetingにて講演して参りました(前編)。

7月6日(水曜)開催の阪神関節リウマチMeetingにて講演して参りました。演題名は『当院における関節エコー診療 ~早期診断から病状評価まで~』であり、当院にて10年間 14000件える関節リウマチ診療の経験と最新の関節エコー関連の医学論文も含めてお話して参りました。
  
当院では平日なかなか受診できない関節リウマチ患者さん又はリウマチを心配される患者さん専用に『土曜午後 関節リウマチ専門外来』を開設し多くの方に御来院頂いている事を報告。最近においては早期関節リウマチの診断に関節エコーが有用とテレビでも報道されている事もあり関節エコーを希望される患者さんが増えている事も紹介しました。
  
御聴講頂いております先生方に関節エコーの基礎的なお話~関節リウマチの由る関節や骨破壊がこれまでの緩徐に進行していく概念は大きな間違いであり、最近の文献に由っては2年以内に関節破壊が進行する文献が報告されているが実臨床の場で関節エコーを頻回に行っておりますと…
  
2年では無く2カ月で骨破壊が見られる場合があり、従来の診断方法であります触診やレントゲン、血液検査では解らない症例に対して関節エコーが診断に有用であった事をお話しました。関節リウマチの主な関節エコー病変であります関節滑膜肥厚⇒可動域制限を来たす病変、炎症(PD)シグナル⇒関節破壊を起こすリスク病変、骨糜爛⇒関節破壊が進行する病変を早期に捉える重要性についても御話しました。
  
また欧州リウマチ学会関節エコーの権威でありますGrasi先生の論文も紹介。関節エコーをやらずして関節リウマチ診療は成り立たないと強く表現されており、従来の関節リウマチの診断基準のみで診断治療を行わず、関節エコーのアルゴリズムに沿って行うべきと報告されています。
  
一般的なリウマチ医が多用する米国/欧州リウマチ学会の診断基準が満たされ無くても、関節エコーを行うとリウマチの診断に至るケースがしばしばあり、逆に従来の診断基準を満たしても関節エコーを施行すると関節病変が見られず、診断が否定され当院でも関節リウマチでは無いにも関わらず他院で抗リウマチ薬が処方されている例が多く見られ、薬剤を中止するケースもある事を報告しました。
  
関節リウマチの病態が完成する前に如何に超早期で診断を行うか、2016年に欧州リウマチ学会が発症リスクの7項目を提言し当てはまる程関節リウマチを発症するリスクが上昇する論文を紹介。7項目中3項目がMCP関節(手の指の付け根の関節)関連であり、関節炎を発症する前にMCP関節直上の伸筋腱から炎症が始まる事を御話しました。
  
その他の関節リウマチ発症前の先行病変としてMCP関節背側骨間筋の異常血流所見、尺側手根伸筋腱腱鞘滑膜炎所見等、単に関節エコーを当てて関節炎所見を探すのでは無く、当院においては 上記の病変も含めてもっと上流【先行病変)の異常血流病変を関節エコーにて探知する事に心血を注いでいる事を御話しました。
   
関節エコーアルゴリズムで関節リウマチの先行病変とされる腱鞘滑膜炎を探知されるも関節滑膜炎に至らず、炎症マーカーの赤沈値やCRPが正常低値の段階で抗リウマチ薬の使用が躊躇される(薬剤の効果がよりも副作用が上回る可能性が高い場合は)関節エコーガイド下で痛みや可動域制限を来たす腱鞘滑膜炎に対する局注療法が劇的に効果を発揮する論文も紹介しました。
  
毎日朝から晩まで10年に渡り関節エコーを行っている間に総エコー件数14000件を超え、昨年11月に購入した最新型関節エコー機のアリエッタの使用時間が半年で3500時間しており、メンテナンスの技師さんが『こんな短期間でエコーをされている先生は見た事ありません(◎_◎;)』と大変驚かれた事も紹介。一方で関節エコーのプローブを酷使している為 濃厚なメンテナンスが必要(高価なプローブを頻回に交換する必要あり)であると指摘されたことも報告しました。
  
関節エコー有用であった具体的症例として他院にて手指の強張りで診断がつかず、当院へ来院された患者さんを紹介。患者さんの症状である示指のPIP関節(指の2番目の関節)に関節エコーを行いますと骨棘と伸筋腱周囲の滑液貯留にて変形性指関節症⇒Bouchard結節と診断するも指の可動域の悪さが気になり、手掌側も観察しますと...明らかに異常な示指屈筋腱の腱鞘滑膜炎が検知されました。
  
患者さんのお話をよくよく伺いますと最近になり足趾の違和感があるとの事で足趾のMTP関節(前足部関節)を観察しますと明らかな関節滑膜炎を認め、危うく変形性指関節症の診断で帰すところ早期関節リウマチの診断に至ったことを御話しました。手指の腱鞘滑膜炎は疼痛と可動域制限を有し、足趾関節は変形のリスクが高い事から関節エコーガイド下トリアムシノロンアセトニドの局注療法を行った事を紹介。
  
早期関節リウマチの診断にて腱鞘滑膜炎小関節にエコーガイド下で局注療法を行う事が多く、間もなく3000関節に達する事を報告しました。2例目としまして両手指の強い強張りがあるも他院にてレントゲンに異常無血液検査もリウマチ因子 抗CCP抗体陰性 炎症マーカーの赤沈値もCRP値正常の患者さんが来院。右中指に関節腫脹が見られ、関節エコーを施行しますと…
  
顕著な関節滑膜炎を認めましたが、一方で関節の腫れも痛みも無い右示指のPIP関節と左示指のMCP関節もエコーで観察しますと驚くほど(◎_◎;)の関節滑膜病変が認められた事を報告。従来の診断方法で見落とされるも関節エコー血清反応陰性型関節リウマチと診断に至ったことを報告しました。しかし何故に?こんなにメラメラの関節炎なのに?痛みが無いの??と疑問が強く持たれましたが、それを記したGrassi先生の論文を紹介。
  
同じ関節リウマチと診断された患者さんで『関節の痛みを現在抱えている群34例』と『関節に痛みを抱えていいない群38例』を比較しましたところ、関節エコーで骨破壊が懸念されるメラメラ病変が当然の『痛みある群』が多いと予測されるも全く両群に有意差かった事を御話しました。また滑膜肥厚(関節可動域制限を来たす病変)のスコア重度である程、骨破壊のリスク病変であるPDスコア重度のある程『痛みある群』に多く見られると予測されるも...こちらも『痛みある群』と『痛み無い群』に有意差重症病変が寧ろ『痛み無い群』に多い傾向(◎_◎;)にあった事も報告しました。

Grassi先生は患者さんの関節の腫れ痛み自覚関節滑膜炎相関性く、関節破壊の進行のリスクは腫れ痛みでは無くPD(炎症シグナルの)の有無に関連すると評しています。関節リウマチ患者さんの痛みの訴えが無いから、『いつものお薬を出しておきますので様子を見ましょう』てな事を毎回やっていると関節破壊の進行を見逃してエライ事になるよ!関節エコーせなあかんよ!とGrassi先生が警告しているのでは?と私見を交えてお話しました。後編に続く…

2022-08-10 21:54:00

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