医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
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...3月4日に富山県へ関節注射の出張レクチャーに行って参りました。

...3月4日に富山県へ関節注射の出張レクチャーに行って参りました。

3月4日(土)は土曜 関節リウマチ専門外来を早々に終了とし(患者様皆様には誠に申し訳ございませんでした<(_ _)>。ダッシュで新大阪駅へ向かい、在来線特急のサンダーバード号に乗車。
  
10年以上?在来線特急に乗った記憶が無い程久しぶりでしたが、ガタガタで揺れる揺れる(◎_◎;)の道中となりました。失礼ながら運転手さんが酔っ払って運転?(T_T)されているのかと思ってしまう程の車内大揺れで、パソコンのマウスが飛んで行くほどの状態でした(-_-;)
  
琵琶湖を見ながらお昼ご飯のサンドイッチを食しJR金沢駅に漸く到着。即行で北陸新幹線に乗り換え富山行きに乗車。今度は余りの列車の静寂さに驚き、感心しておりましたらあっと言う間にJR富山駅に到着し会場のANAクラウンプラザホテル富山に急いで向かいました。
  
到着後は直ぐに講演会の会場に向かい、当院の関節局注療法が3600関節に至り、関節注射までの念入りな消毒等の準備、穿刺ルートの確認 穿刺部位位置関係の調整等のおさらいをしました。特に滅菌ゼリーが穿刺部位にかからない方法を説明しました。
  
関節リウマチの初診時から生物学製剤導入時併用K-Method療法)の有効性を説明し、また低活動性に至るも残存関節炎に対して関節局注療法が寛解に導く可能性を報告し、それを記した医学論文も紹介しました。
  
東京の赤十字病院のリウマチ膠原病内科の先生方が執筆された論文で関節リウマチがLDA低活動性)に達しているが手関節炎が残存しているRA患者22例に対し関節エコーガイド下でトリアムシノロンアセトニドの局注を行い24週までのSDAI CDAI HAQ 関節エコー評価にてGSPDの改善の評価を行いました。
  
結果的には関節エコーにて観察したところ、関節注射後4週の時点で炎症シグナル消失し、 12週 24週の滑膜肥厚スコアパワードップラースコア圧倒的有意な改善を認め、有害事象は全く見られなかった。また手関節へのトリアムシノロンアセトニドの1回の局注療法約半数の症例にて低活動性⇒関節エコー寛解に至ったと報告。今後は関節注射寛解に導く為の代替医療の1つとすべきと結論付けておりました。
  
その他も関節注射を施行する事で、レントゲン所見だけではなく、関節エコーでは解らないMRI骨炎骨髄浮腫炎症抑止効果がMTX+関節注射群 vs 生物学製剤+MTX+関節注射群共に有意差が無かった論文を報告。また関節注射が5年に渡って骨破壊御を抑制した論文も紹介しました。
  
次に当院で力を入れております、関節エコーを用いた超早期関節リウマチの診断において関節炎の先行病変とされます手指腱鞘滑膜炎やMCP関節(付け根の関節)直上の腱炎 背側骨間筋炎の病態⇒Pre-Clinical RAに対して『関節リウマチへの移行を予防』出来るか様々な薬剤の治験が行われている事を紹介しました。日本で保険適応はありませんが、B細胞悪性リンパ腫に効能があるリツキシマブを腱鞘滑膜炎を有するPre-Clinical RA患者さんに1年間投与されました…
  
81人が治療を受け、平均 29(0~54) 月追跡。その間 30/81 (37%) が関節リウマチを発症しリツキシマブ治療群はプラセボ治療群と比較して関節炎の発症を 12 カ月で55%減少させ、有意にリウマチの発症を遅らせた (p<0.0001)結果となりました。しかし予防治療後はプラセボ群と発症率が逆転してしまい発症予防効果が得る事ができませんでした。では関節リウマチの中心的治療薬でありますメトトレキサート(以下 MTX)では?実際当院でも顕著な腱鞘滑膜炎を有するも関節炎に至らない患者さんにMTXを使用するも効果が十分でない事に困っておりました。
  
その疑問に対する答えとなります最新の文献が大変権威ある医学論文 Lancetに掲載されました。900人以上の関節症状を訴える患者さんに対しMRIを施行し腱鞘滑膜炎や腱炎有するPre-Clinical RA患者を最終で236人まで絞り、当院で頻用しておりますトリアムシノロンアセトニド(ケナコルト®)120mg膝関節注入量の3倍(◎_◎;))を全員に筋肉注射した後に、119人のMTX25mg(関節リウマチ患者さんに用いる標準量の3~4倍(◎_◎;))を投与する治療群と117人プラセボ群と分けて1年間予防治療を行いましたが...
 
結論的には残念ながら発症予防効果が得られませんでした(表A)。抗CCP抗体高値であり腱鞘滑膜炎から潜在的に関節炎に移行直前の患者さんには(表B)1年の時点でかなりの発症予防効果が見られましたが、治療終了後の2年目では発症率がプラセボ群と変わり無の結果に。抗CCP抗体陽性 MTX治療群 vs プラセボ群と比較(表C)しましたところ治療中8カ月まではMTX治療群にて予防効果が得られるも…
 
治療終了時の12カ月の時点はプラセボ群と差が縮まり最終的は発症予防率に差が見られませんでした(不思議にMTX25mg大量服用群 vs プラセボ群とでは肺炎を含めた感染症や胃腸障害等の副作用が同頻度⇨先入観が強いとプラセボでも強い副作用が見られました(-_-;))。一方でMRI腱鞘滑膜炎治療群が有意に改善し生活機能(HAQ)も有意に改善(MTX25mgも服用しますとそれだけで生活機能が低下しそうですが(-_-;)...)しました。
  
結語として関節リウマチの中心的治療薬であるMTXは、関節炎前段階腱鞘滑膜炎関節外病変から関節リウマチへの発症予防は出来なかったが、MRIで検出された炎症や疼痛関連症状がプラセボ群と比較して有意な持続的改善が示された。また抗CCP抗体陽性潜在的関節炎に移行手前のPre-Clinical患者に対するMTXは発症時の病状を軽減する可能性が示唆された事を報告。
  
しかし関節リウマチを発症に至らない腱鞘滑膜炎に対してMTXを論文に近い(保険最大量の)16mgを処方する事は非現実的であり、早期発見(痛みの)長期我慢では関節エコー診断の意義が無くなる為…積極的に患者さんの疼痛部位(腱鞘滑膜炎)に対して関節エコーガイド下 腱鞘滑膜内局注療法の施行と共に関節エコーに由る関節滑膜炎への移行のモニタリングと関節炎へ移行時には早期の治療介入が重要となる事を御話し、ハンズオンセミナーに移りました。
  
ハンズオンセミナーでは多くの若手のリウマチ専門医の先生方に御参加いただき、テレビ局?が使う様な大きなカメラ(◎_◎;)穿刺シーンを撮影。手関節 手指MCP関節 PIP関節 足趾MTP関節 膝関節をデモ注射器を用いて熱く(^^;)レクチャーしておりましたら、あっと言う間に45分が過ぎ盛会にて?無事終了となりました<(_ _)>

2023-04-06 00:52:00

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