医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
医療法人 東永内科リウマチ科

〒533-0014 大阪府大阪市東淀川区豊新5-6-19
TEL 06-6329-0276

当院の専門外来
関節リウマチ外来のご案内
日本リウマチ学会専門医
指導医による4つのポイントを重視した関節リウマチの 専門診療を行っております。

 

土曜午前9:00-午後3:00関節
リウマチ専門外来のご案内
平日お忙しい患者様を対象とした関節リウマチに特化しました土曜専門外来です!

 

骨粗鬆症専門外来の案内
日本骨粗鬆症学会認定医による骨粗鬆症 リウマチ性疾患の骨折予防の為の専門外来を行っています!

 

関節エコー外来の案内
リウマチは早期診断、早期治療、早期寛解が大変重要です!!正確な早期診断の為、専門外来を診療中です!

 

診療についてのご案内
関節リウマチ、膠原病
関節リウマチ、膠原病に関するご案内

 

内科
当院の内科診療に関するご案内

 

骨粗鬆症、抗加齢医学
骨粗鬆症、抗加齢医学に関するご案内

 

※上記QRコードを読み取ると携帯サイトを閲覧することが出来ます。
アクセスカウンター

トップページ»  とうえいブログ»  講演・学会発表関連»  ...乙訓医師会共催講演会にて講演して参りました。(後編)

...乙訓医師会共催講演会にて講演して参りました。(後編)

...乙訓医師会共催講演会にて講演して参りました。(後編)

                                                    後編 
前編
に続き、大腿骨の骨密度増加が見られないテリパラチド、テリパラチド酢酸塩に対して新薬でありますアバラパラチド(Abaloparatide)は副甲状腺ホルモン受容体1型(PTHR1)選択的に結合する薬剤でテリパラチド酢酸塩と同様毎日少量ずつ皮下注する製剤で大腿骨の骨密度増加を示すと報告されています。
  
アバラパラチドの最新の論文では閉経後の日本人の骨粗鬆症患者さんをプラセボ群55例 アバラパラチド40μ(半量)群​55例 アバラパラチド80μ(通常量)群54例の3群に分けて48週投与後の骨密度増加効果を比較検討した文献ですが、アバラパラチド通常量80μg群が最も有意に増加腰椎がベースラインから11.5%増加。これまでの副甲状腺ホルモン製剤(テリパラチド)では認められなかった…
  
大腿骨近位部2.9%大腿骨頸部2.6%増加が見られたと報告。従来のテリパラチドは骨形成作用を強く促進する為 つられて骨吸収作用も同時に促進してしまい皮質骨に多孔性所見が見られ大腿骨の骨密度が増加しないとされておりますが、アバラパラチドは受容体製剤の為 骨形成を強く促進しても骨吸収促進が限定的となり、この差に由り大腿骨々密度が増加すると論じられているとお話しました。
  
テリパラチドに比して大腿骨近位部頚部の骨密度増加効果が有意に見られる抗スクレロスチン抗体でありますロモソズマブはBP剤と比較して圧倒的有意腰椎(13.7%)大腿骨(6.2%)増加が示されるも心血管イベントがBP剤と比較して有意差は無いが発症率に不均衡があった事から心血管イベント発症1年以内の患者に使用を避けるべきとされています。
  
私見ではありますが、BP剤CaとPの血中への放出を強力に抑止する事で心血管イベントを抑制する効果を有する薬剤とされており、予防効果のあるBP剤予防効果が無いロモソズマブと比較しますと心血管イベントに不均衡が出る事は当然考えられます。ロモソズマブ210mgまたはプラセボを月1回 12ヵ月間皮下投与⇒その後24ヵ月までデノスマブ60mgを6ヵ月に1回投与を行い、プラセボ➡デノスマブ群ロモソズマブ➡デノスマブ群に分け腰椎 大腿骨全体 大腿骨頚部の骨密度 骨折発症率 有害事象2群間で比較検討したFRAME Extensio Studyでは…
  
プラセボ群と比較して48週で腰椎骨密度が13.1% 大腿骨近位部6.0% 大腿骨頸部 5.5%と顕著に増加し(アバラパラチドでは腰椎11.5% 大腿骨近位部2.9% 頚部2.6%と比すと大腿骨はロモソズマブがダブルスコアで増加)その一方でプラセボ群ロモソズマブ群では心血管イベントの有意差も不均衡も全く見られ無かったと報告。また1年治療が遅れると3年経過しても骨密度増量効果骨折予防効果に著しく低下が見られ、初期プラセボ群初期ロモソズマブ群3年経っても追いつかなかった事もお話致しました。
  
逐次的治療の最終投手クローザーであります抗RANKL抗体製剤 デノスマブの作用機序についての解説と同剤10年投与有益性安全性 治療遅延に由り骨密度の増加効果減じてしまうと報告されいるFREEDAM Study権威ある論文でありますLancetに掲載されており(Lancet Diabetes Endocrinol. 2017 Jul;5(7):513-523. )…
  
10年連続デノスマブ投与群と最初3年プラセボ⇒switchデノスマブ7年投与群の10年間の骨密度の推移を比較しており、3年出遅れる事に由り3年プラセボ群は連続デノスマブ群に追いつく事が出来ず、最終10年目で腰椎骨密度平均では5%以上大腿骨近位部・頚部約2%の差が開いてしまったと報告。医師の常套句であります『様子見しましょう』⇒治療が遅れる⇒骨折予防に大きく影響が出る可能性についてもお話しました。
  
逐次療法(投手リレー)の後半とされます中継ぎ(テリパラチド)クローザー(デノスマブ)継投を逆にクローザー(デノスマブ)⇒中継ぎ(テリパラチド)入れ替えた場合 腰椎 前腕骨 大腿骨近位部・頚部の全ての骨密度においてデノスマブ⇒テリパラチド群が下回った事を報告しました。テリパラチドにて骨形成⇑⇑骨吸収⇑デノスマブ骨形成⇓骨吸収⇓⇓が最も効率的であり、デノスマブで骨吸収⇓⇓大腿骨々密度を増加させた状態でテリパラチドにswitch⇒骨吸収⇑⇑作用大腿骨の多孔性が亢進⇒逆効果で骨密度が低下してしまう病態についてお話しました。
  
関節リウマチ骨粗鬆症権威であります大阪大学蛯名耕介先生が執筆されたロモソズマブの継投の文献でも骨形成促進剤のロモソズマブの前にデノスマブを使用しますと①ロモソズマブ継続群②BP⇒ロモソズマブ群③テリパラチド⇒ロモソズマブ群と比して④デノスマブ⇒ロモソズマブ群最も骨密度増加効果が低く、12カ月後のロモソズマブ骨密度の増加効果以前の治療薬の違い(監督⇒主治医の采配に)由り有意に影響される可能性についてもお話しました。
  
日本骨粗鬆学会理事長であります萩野 浩 先生が執筆された骨粗鬆症治療の教科書とされます『骨粗鬆症治療薬の選択と使用法』から私見も交えて年齢と薬剤の投与年数を考慮したスタンダード投手リレーと腎障害や血栓症の既往 治療中に副作用が出現した場合のイレギュラー時投手リレーについてもお話しました。最後に最新薬剤関連顎骨壊死のポジションペーパーについて…
  
BP剤長期服用中から抜歯延期歯性・顎骨感染の進行が懸念され、又BP剤の休薬が長期に及んだ場合明らかに骨折のリスク上昇。これらの結果から、抜歯等に際し休薬による利益が得られず現状はBP剤休薬の有用性を示すエビデンスも無く 抜歯時にBP剤を休薬しないことを提案している事を紹介 まとめとして逐次的治療重要性腰椎・大腿骨DXAを有する拠点病院と骨粗鬆症医療連携抜歯治療における医科歯科連携今後更に重要となりうるとお話し時間ピッタリで終了しました<(_ _)>

2024-10-21 00:25:00

講演・学会発表関連   |  コメント(0)

 

コメント

お名前
URL
コメント