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►悪玉コレステロールは高い方が良いの?低い方が良いの? |
►動脈硬化疾患の筆頭である、心筋こうそくや、脳こうそく、また病気全体とLDL値との関係は? |
►それではコレステロールを下げる薬を長く飲んでも人体にとっては大丈夫なのでしょうか? |
成人病やメタボ症候群で問題になっている悪玉コレステロール。値が高いと動脈硬化になり、心臓病や脳卒中に注意!と言う医者もいれば、悪玉コレステロールが高い方が長寿になり、低いと反って長生きしないという医者もいますが、真実はどうなんでしょうか?
LDLコレステロール、通称『悪玉コレステロール』は動脈硬化を促進する悪い奴…というイメージがありますが、生体ホルモンでも長寿と関係が深いDHEA(ジヒドロエピアルドステロン)と言う老化予防ホルモンや、免疫や炎症を制御するステロイドホルモン、また認知機能、骨代謝にも影響する男性ホルモン(テストステロン)の原料であり、LDLコレステロールは老化予防、ガン免疫から骨粗鬆症、認知症予防まで幅広く活躍しているのです。LDLは高い方が良いのでしょうか?それとも低い方が良いのでしょうか?
図1 心臓病死とLDL値との関係
(東海大学医学部 大櫛陽一教授著 長寿の為のコレステロールガイドラインから改編)
LDLコレステロールの正常値は80以上~140未満 |
心臓病、特に心筋こうそくではLDLコレステロール値が高いほど死亡率が高く、LDL値が低いほど、死亡率が低い。やはりLDLは悪いやつ??
図2 脳卒中死とLDL値との関係
脳卒中死では全く逆の結果に!!LDLコレステロール値が高いほど死亡率が低く、反対に低いほど、死亡率が高い??LDLは脳卒中の救世主??
(大櫛陽一脂質栄養学、2009;18:21-32から改編)
図3 全疾患とLDL値との関係
全ての病気からの総計では、正常からやや超える120~140mg/dlが最も長寿で、高すぎる180以上よりも、低すぎる100~80以下の方が死亡率は高い事が判明しました。やはり高い方が長寿??
それでは科学的なコレステロールの目標値は?? |
日本動脈硬化学会は下記の様に7つの危険(リスク)因子から、該当項目を加算してLDL目標値を設定しています。
(1)年齢男性45歳以上 女性55歳以上 (2)高血圧 (3)糖尿病 (4)喫煙
(5)心臓病の家族歴 (6)低善玉コレステロール (7)他の動脈硬化症(脳、血管、腎臓)
危険因子 | 目標LDL | |
低リスク | 0 | 160未満 |
中リスク | 1~2 | 140未満 |
高リスク | 3以上か糖尿病 | 120未満 |
最高リスク | 心臓病の既往 | 100未満 |
一方で100歳以上の長寿者の多くはLDLの値が120~140mg/dlが最も多く、100未満は少なく、一方で160以上の方もおられませんでした。
悪玉LDLコレステロールが高過ぎる場合は、適度に下げる必要があります。食事や運動療法でも下がらなければ、薬の適応となります。ではコレステロールを下げる薬を長く飲んでも人体にとっては大丈夫なのでしょうか?この不安と疑問を払拭する大規模な臨床試験が2005年に実施、発表され、コレステロールの薬の長期安全性が統計学的に証明されました。
(AHA米国心臓協会年次集会 プラバスタチンにおける1次予防 MEGA Studyから抜粋)
(1)薬を内服しない食事療法だけのグループ3,966人
(2)食事療法+コレステロールの薬を服用したグループ3,866人
この2つのグループを6年間追跡調査し、心臓病や脳こうそくによる死亡率、副作用発生率や追跡中のガン発生率を比較しました
6年経過中の肝臓障害、腎臓障害を含めた臓器障害の出現率
(1)の食事群、(2)のクスリ服用群ともに臓器異常の差は無く、長期内服による副作用や臓器障害は特に心配は無いと言えます。
6年間経過中のガン発生率
(1)群、(2)群共に統計上は有意差無く、コレステロールのくすりを服用中にはガン発生率が上昇する事はありませんでした!!
6年間経過中の心臓病+脳こうそく発生率
コレステロールの薬を服用している群の方が食事群よりも約30%心臓病、脳こうそくの発症率が減少しました。
6年間経過中の総死亡率
コレステロールの薬を服用している群の方が食事群よりも約28% 総死亡率を抑制した結果となりました。
コレステロールを下げる薬を長期内服する事による、臓器異常を来す副作用(アレルギーや短期的副作用は除く)や、発がん作用の心配は無く、逆に長期内服する事で心筋こうそく、脳こうそく、その他死亡率を有意に予防しました。
クスリが必要な方は、アレルギーや蕁麻疹などの短期的副作用が無ければ、長期安心して内服できると言えます。
高血圧のくすり、糖尿病のくすりも同様に、長期安全性、疾病予防の報告があります。
しかし薬物治療だけでは無く、食事運動療法が基本です。