医療法人 東永内科リウマチ科

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口腔、嚥下機能と加齢予防のお話 後編


口腔、嚥下機能と加齢予防


【後編】


今回のテーマは口腔、咽頭、喉頭とアンチエイジング・・・つまりは口とノドと老化予防のお話です。ご高齢の方の口の環境、咀嚼や嚥下機能と加齢との関係を『2回に渡り』解り易くご紹介致します。

後編は咽頭、嚥下機能とアンチエイジングのお話を御紹介します。

摂食・嚥下障害の質問テストも盛り込んでいます。是非お試しを)

前回の内容通り、口とノドは、味覚、咀嚼、嚥下、発声などの機能を持つ大切な器官です。特に嚥下機能が低下すると肺炎を引き起こし生命にも影響を及ぼします。常に高齢者の死亡原因の上位を占める肺炎の原因は、嚥下反射の低下による誤嚥性肺炎が殆どを占めます。又米飯やお餅による窒息死も多く、原因の究明や早期診断が重要と言えます。


誤嚥しやすい原因

①高齢者の嚥下機能の低下は個人差、原因は様々ですが、高齢者では嚥下に関係する頚部、喉頭の筋肉や靭帯の緩みが原因となります。緩みによる舌骨、喉頭の下垂(ノドの筋肉、骨の緩みで垂れ下がり)により、食物を送り混む効率が悪くなります。

②高齢に伴い歯が減少し、下顎の不安定性が増す。食道の入口部の開きが悪い。変形性頚椎症(老化による首の骨の変形)による喉の入り口の圧迫、狭小化が挙げられます。


歯が減少し、
下顎の不安定
食道入口部イラスト
頚椎の変形
首の骨の変形により食道が圧排


③脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)による大脳基底核(脳幹部)の嚥下中枢の機能低下も重要です。また脳梗塞が存在しなくても、加齢による神経細胞の減少による神経系統の異常、嚥下反射を活発にさせるホルモン(ドーパミン)減少も原因に挙げられます。



黒い部分とその周囲が大脳基底核大脳基底核から沢山のドーパミンが生成

④その他に重度の逆流性食道炎、脳神経細胞が変性する病気(パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症など)が進行した場合、睡眠薬の飲み過ぎによる副作用も挙げられます。


嚥下の機能評価について

高齢者の嚥下機能の低下はゆっくりとした症状の為、自覚症状に乏しい事が多い。誤嚥性肺炎や、窒息事故を起こして初めて気付く事もしばしばあります。予防する意味では嚥下機能をきちんと評価し早期発見が大変重要となります。一般的に問診と診察所見と評価テストを行います。①問診では、食事中のむせの頻度や、脳梗塞などの病気の既往治療中の病気、服用中の薬認知症の合併の有無などの聞きとりが重要です。②嚥下機能評価として、反復唾液嚥下テスト水飲みテストなどを診察で行います。

 

①摂食・嚥下障害の質問テスト

** 大熊るり、藤島一郎ほか:摂食・嚥下障害スクリーニングのための質問紙の開発、日本摂食嚥下リハビリテーション学会誌6(1)3-8、2002から抜粋 **


あなたの嚥下(飲み込み、食べ物を口から食べて胃まで運ぶこと)の状態について、いくつかの質問をいたします。いずれも大切な症状です。よく読んでA、B、C のいずれかに丸をつけてください。この2、3年のことについてお答え下さい。

1、肺炎と診断されたことがありますか?
A.繰り返す B.一度だけ C.なし
2、かなり体重が減ってきましたか?
A.明らかに B.わずかに C.なし
3、飲み込み難いと感じる時がありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
4、食事中にむせることがありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
5、お茶を飲む時にむせることがありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
6、食事中や食後、それ以外の時にもノドがゴロゴロすることがありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
7、喉に物が残る感じがする事がありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
8、食べるのが遅くなりましたか?
A.たいへん B.わずかに C.なし
9、硬いものが食べにくくなりましたか?
A.たいへん B.わずかに C.なし
10、口から食べ物がこぼれたりしますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
11、口の中に食べ物が残る事がありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
12、食物や酸っぱい液が喉に逆流しますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
13、胸に食べ物が残る、詰まる感じがする
A.よくある B.ときどき C.なし
14、夜、咳で寝れなかったり目覚める事が
A.よくある B.ときどき C.なし
15、声が、ガラガラ声かすれ声になる事が
A.よくある B.ときどき C.なし


さて皆様如何でしたでしょうか?

もし、15項目からなる質問のうち“A に1つでも回答があった方『嚥下障害疑いあり』と診断されてしまいます。“A に1つでも回答があった方は、外来の担当医に相談することをお勧め致します。結論から言いますと、Aの回答が無く、BやCだけであれば加齢性変化と言え、心配はありません。

 

②反復唾液嚥下テスト

診察としては簡単ですが上記テストが有用です。患者さんの喉頭隆起部(喉仏)と舌骨部分に人差し指と中指を当て30秒間に何回嚥下できるかをテストします。4回以上で正常、3回で嚥下障害疑い、3回未満で異常あり(嚥下障害)と診断します。

他の評価として③水飲みテストがあります。グラスに常温の水30mlを普段通り飲んで貰い、むせずに1回で5秒以内に水が飲めたら正常と診断し、5秒以上かかれば、もしくは、途中でむせる場合は嚥下障害疑いと診断します。



(**自宅でお一人でされますと危険な場合がありますので心配な方は外来主治医に相談して下さい**)

上記の様な問診、診察にて嚥下障害を早期に発見します。

 

嚥下障害の予防は可能か?

①嚥下障害は加齢性変化でもあり、完全に予防方法としてはまだ確立されたものはありません。しかし嚥下する必要な筋力(前頚部の筋肉群)を訓練する事で、誤嚥を予防する可能性があります。これを頭部挙上訓練と言い、仰向けで頭のみを挙げ、足先を見る。60秒間姿勢を保持し頭を下す。60秒間休憩し、再び頭を挙上。3回で1セットとし1日30~90セット行う。(結構大変ですが、継続すると喉頭筋群は鍛えられます

②薬物治療としては、上記に挙げた、嚥下反射を活発にさせるホルモン(ドーパミン)放出を誘発する薬が一部有用と言われています。ドーパミン放出させる薬剤としてパーキンソン病治療薬であるアマンタジン(シンメトリル®⇒インフルエンザにも予防効果がありまた血圧の薬で頻用されているACE阻害剤(レ二ベース®、カプトリル®などドーパミン放出を誘発する作用があり嚥下障害予防に有用です唐辛子に含まれるカプサイシンにも嚥下障害予防効果が証明されています。


**現在治療中の人は、高血圧、糖尿病、コレステロールの管理を十分行う事食事療法、運動療法の実践による加齢予防が間接的に嚥下障害予防に繋がると言えます。**