医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科,リハビリテーション科,リウマチ,膠原病
医療法人 東永内科リウマチ科

〒533-0014 大阪府大阪市東淀川区豊新5-6-19
TEL 06-6329-0276

当院の専門外来
リウマチ専門外来のご案内
平成29年1月からリウマチ専門医による 4つのポイントを重視したリウマチ専門外来を開設致しました!

 

関節エコー外来の案内
リウマチは早期診断、早期治療、早期寛解が大変重要です!!正確な早期診断の為、専門外来を診療中です!

 

骨粗鬆症専門外来の案内
骨粗鬆症 ステロイド骨粗鬆症 リウマチ疾患の骨折予防の為 専門外来を行っています!

 

診療についてのご案内
関節リウマチ、膠原病
関節リウマチ、膠原病に関するご案内

 

内科
当院の内科診療に関するご案内

 

骨粗鬆症、抗加齢医学
骨粗鬆症、抗加齢医学に関するご案内

 

※上記QRコードを読み取ると携帯サイトを閲覧することが出来ます。
アクセスカウンター

心房細動に於ける抗血栓療法の最新の話題


心房細動に於ける抗血栓療法の最新の話題

 

心房細動により心臓内に血栓が出来て、その血栓が脳に飛んで梗塞を引き起こすのが心臓原性の脳梗塞です。

予防治療適応は心房細動患者における脳梗塞発症のリスク評価に用いられる指標CHADS2(チャズ・ツー)スコアにて決定されます。「CHADS」とは、脳梗塞発症リスクの高い因子である

①Congestive heart failure / LV dysfunction 心不全、左室機能不全 ⇒ 1点
②Hypertension 高血圧 ⇒ 1点
③Age 年齢 ≧75歳 ⇒ 1点
④Diabetes mellitus 糖尿病 ⇒ 1点
⑤Stroke/TIA 脳卒中/一過性脳虚血発作の既往 ⇒ 2点

の頭文字より命名。

Stroke/TIAの既往がある場合のみ2点、その他は各1点として合計0~6点で脳梗塞の発症リスクを評価します。

治療せず放置しますと・・・。

点数が高い程、年率の脳卒中の発症率が上昇します。

予防治療の点数によって、2013年に治療ガイドラインが制定されています。

ワルファリン(ワーファリン®当院採用 アピキサバン(エリキュース®) リバローキサバン(イグザレルド®当院採用 エドキサバン(リクシアナ®) ダビガトラン(プラジキサ®)

治療に対しては古くからワルファリン(ワーファリン)が使用されています。しかし細かい薬の管理、内服量の調整、定期的な血液のモニター検査(サラサラ指数検査)、薬効減弱から納豆を含めたビタミンKの摂取制限の必要がありました。

これらに対して治療効果が上回り細かい薬の調整やモニター検査等の管理の要らない新薬(新規経口抗凝固薬)通称NOAC(=Novel Oral Anti Coagulants)が続々と登場しております。新しい心房細動ガイドラインでも、ワーファリンよりも新薬を勧めています。

しかし抗血栓療法は出血するリスクを伴う事から、治療効果以上に副作用が大変重要となります。ワーファリンと新薬との大規模な臨床比較試験が行われました。

心房細動患者におけるダビガトラン(商品名プラジキサ®)と
ワーファリンの大規模比較臨床試験(RE-LY試験)

Dabigatran versus Warfarin in Patients with Atrial Fibrillation1)Newly Identified Events in the RE-LY Trial2)
1)Connolly SJ, et al:N Engl J Med 361:1139-1151, 2009

18,113名を①新薬高容量、②通常量、③ワーファリンの3群に分け2年間継続投与を行いました。まずは塞栓症に対する治療効果の結果は・・・。

3群の中では①新薬高容量の投与群が最も発症率が低く、②次いで通常量群で③ワーファリン投与群が最も塞栓症の発症率が多い結果に・・・。ここでは新薬に軍配があがりました。では副作用は??

『生命を脅かす出血』や『頭蓋内出血』は②新薬通常量群が有意に頻度は少なく
次いで①新薬高容量群で最も多いのが③ワーファリン投与群でした。

副作用についてもワーファリンに比較して安全性が高いと言う結果になりました。
しかし消化管出血だけは、①新薬高容量群に於いて一番副作用頻度が高い結果になりました。

しかし全体を見ると新薬の方が副作用は少なく、主作用が十分に上回る印象です。

ちなみに薬のお値段ですが・・・

新薬はかなり値段が高い!!ダビガトラン300mgで1日435円、220mgで1日340円、ワーファリン2mgで1日18円・・・長期の内服を考えますと、経済的にはワーファリンが上回るかとも考えます。主作用と副作用を考えても新薬を使うべきでしょうか。そこで新薬ダビガトランとワーファリンの費用対効果比較試験が行われました。

新薬ダビガトラン vs ワーファリンの費用対効果比較

(スウェーデンでの検討)

European Heart Journal 6月24日オンライン版より
Cost-effectiveness of dabigatran compared with warfarin for patients with atrial fibrillation in SwedenEur Heart J (2012) : ehs157 doi: 10.1093/eurheartj/ehs157

・65歳の心房細動患者、20年間内服を継続した場合、80歳まではダビガトラン150mgx2、82歳からは110mgx2としてシミュレーションモデルによる費用対効果の評価を検討しました。

結論:QALY(質調節生存年)あたりのコストはワーファリンに比べ7,742ユーロ安い。良好なワーファリンコントロールのときだけ12,449ユーロ高い。ダビガトランはスウェーデンにおいては費用対効果に優れる。増分費用対効果は通常進んで支払ってもよいと思われる。が結論でした。またワーファリンコントロールが良い場合は、スウェーデンでもワーファリンのほうが対費用効果がよいとなると考えるものがあります。早くジェネリックが出て薬代が安くなってほしいものです。

抗血栓療法の結論としましては、コストは高いですが、なるべく新薬NOACを使い、高齢や経済性を重視の場合はワーファリンを用いて、採血でサラサラ指数(PT-INR)を定期的に検査し薬効を安定させるのが重要と言えます。