医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科,リハビリテーション科,リウマチ,膠原病
医療法人 東永内科リウマチ科

〒533-0014 大阪府大阪市東淀川区豊新5-6-19
TEL 06-6329-0276

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平成29年1月からリウマチ専門医による 4つのポイントを重視したリウマチ専門外来を開設致しました!

 

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リウマチは早期診断、早期治療、早期寛解が大変重要です!!正確な早期診断の為、専門外来を診療中です!

 

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診療実績


 

2018年度の当院の診療実績

より特化したリウマチ指導医リウマチ専門医によるリウマチ専門外来を開設以降多くの患者様に御来院頂き、2018年12月の時点で関節リウマチの定期外来通院の患者様が296名となり、昨年の同時期から90名程増加となりました。

リウマチ患者様の増加に伴い、当然ながら生物学製剤の投与患者様も増加してまいりましたが…。

生物学製剤の使用率は2015年28%(生物学製剤使用者31名/全体の通院患者数111名)➡2016年29%(41名/141名)➡ 2017年27%(56名/208名)➡2018年23%(68名/296名)逆に減少に転じています。この理由の一因として関節エコーに因る早期診断と早期の抗リウマチ薬の治療介入に加えて…

トリアムシノロンアセトニドの関節内注射の穿刺数の増加に伴い生物学製剤の導入に至る前にACR/EULARのRecommendationの明記されている『Phase1(軽症)』で留まる患者さんの率が増加した為と言えます。

経口(毎日服用する)ステロイドは血糖値の上昇や骨粗鬆症の進行、感染症の発生率の増加以外に顔が腫れたり皮膚の老化等 効果はあっても長期間の服用により副作用は出現し易くなります。

一方で局所注射となりますと副作用はゼロではありませんが、経口ステロイドと比較しますと副作用は遥かに少なく、抗リウマチ薬と併用する事で骨破壊の予防の可能性やリウマチ治療全体の効果の向上に加え医療費が軽減できるといった文献が多数報告されています。

(*TCZ=トシリズマブ GLM=ゴリムマブ ADA=アダリムマブ ETN=エタネルセプト ABT=アバタセプト ETN-BS=エタネルセプトバイオシミラー JAK=トファシチニブバリシチニブ CZP=セルトリズマブぺゴール SAR=サリルマブ IFX=インフリキシマブ*)

抗リウマチ薬とトリアムシノロンアセトニドの関節注射併用療法でも病状が安定せず、生物学製剤が必要方にはそれぞれの病状に合わせて上記薬剤を使い分けし2018年度は68例に生物学製剤を投与致しました。生産が現在追いつかない低コストのエタナルセプトバイオシミラーと治療の効果が早期に出現する事が期待される新規抗IL-6受容体製剤のサリルマブが今年度に登場し治療の選択肢が大いに増えたと言えます。2019年度も少しでもリウマチ患者様のお役立て出来ます様鋭意努力して参ります。

 

2017年度の当院の診療実績

当院では2017年3月に『より専門的なリウマチ医療』を患者様に提供すべく『リウマチ専門外来』を設立して以降、新規リウマチ患者様から他院通院中の患者様や遠方(近畿二府四県~関東 中国 九州地方等)から多くの患者様に御来院頂き、2015年111名と比較して2017年度に於いては ほぼ倍の208名のリウマチ患者様が通院されました。

リウマチ患者様の生物学製剤使用比率ですが2015年28%(31/111名)➡2016年29%(41/141名)➡2017年27%(56/208名)と全体の患者数は増加していますがバイオ使用率はほぼ一定です。生物学製剤の使用に比して2017年度の生物学製剤の完全休薬(バイオフリー)の比率が低い傾向にありました。

その理由として下記のグラフの如く高齢リウマチ患者さんの生物学製剤の使用者の増加が挙げられます。経口ステロイド剤の早期の減量・中止や高齢で腎機能障害患者さんが多くおられ、メソトレキセレートの使用が難しい事より生物学製剤単剤での治療が多い傾向にあります。これらの患者さんに於いてはバイオフリーが大変難しい為、今年度バイオフリーの率が低いのはこれらが理由と考えます。

2015年度の年代別バイオ使用比率

しかし生物学製剤の完全休薬ができない分、経済的コスト 感染症等の合併症予防の観点から当院では生物学製剤の減量投与に積極的に取り組んでいます。
(2017年の生物学製剤の薬剤の内訳➡http://www.touei-clinic.jp/original56.html

2017年度の年代別バイオ使用比率

一方で2017年度に於いては非高齢の関節リウマチ患者さんの生物学製剤の導入は寧ろ減少傾向にあり、早期診断と早期の抗リウマチ薬+関節注射の導入が奏功していると考えます。トリアムシノロンの関節注射の有効性が更に多く報告されており、最新の報告では生物学製剤+MTX+関節注射VSMTX+関節注射にて投与2年の時点で厳しい臨床的寛解基準と骨破壊の進行抑制の比率がほぼ同等https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26489704)とされております。

これらを根拠に2017年度を中心に現在368例にトリアムシノロンの関節注射を施行致しました手関節が102例と最も多く、続いて手指のMCP(指節間)関節73例3番目に足趾のMTP(指節間)関節61例まで診療実績を積み上げております。安全面を第一優先の為、関節エコーガイド下で小さな標的でも周囲組織を傷付けず、ワクチン用の極細針(27G針 0.4㎜径)で行っており、『痛くない関節注射』として日々進歩進化しております。(詳細➡http://www.touei-clinic.jp/app/Blogarticleview/index/ArticleId/303

2017年度は自験例を中心にどれだけ痛みが改善するか、関節エコー下でどれだけ構造的寛解が維持できているかを短期~中期的に報告して参りました(当院の自験例の報告のスライドです☝http://www.touei-clinic.jp/app/Blogarticleview/index/ArticleId/279

2018年度は如何に関節注射後に骨破壊が進展せず予防できるか、どれだけ長期的な寛解に導けるかについて診療実績をより多く積み、現在臨床調査中のトリアムシノロン関節注射の骨破壊予防可能性についても学会等にて報告参りたいと思います。

 

2016年度の当院の診療実績

メソトレキセレートを軸とした経口のリウマチ治療薬併用に加え生物学製剤が7剤+経口JAK阻害剤が登場し治療はかなり充実してきました。一方で医療費が高額となり患者さん負担が多く、現状は生物学製剤の休薬 減薬試験が専門医療機関で行われています。しかし休薬後に再燃するケースも多く現在は20~30%しか生物学製剤を休薬出来ないのが現状です。

当院でも経過良好な患者さんに於いては関節エコーに依る評価で『深い寛解』を得た患者さんには生物学製剤の休薬を積極的に行っています。

休薬前に関節エコーで炎症シグナルと滑膜肥厚をスコア化し滑膜肥厚 13点以下、炎症シグナル2点以下の方を休薬の対象としています。

当院では2015年~2016年の間に13例 生物学製剤を休薬

2016年の生物学製剤 休薬後の病状経過

①42歳女性 ヒュミラ®休薬
8か月再燃無 寛解継続
②46歳女性 ヒュミラ®休薬
MTX自己中断 3ヶ月後再燃
→ヒュミラ®再投与 寛解
③80歳女性 ヒュミラ®休薬
6ヶ月後再燃
→トリアムシノロン関節注射にて経過観察中
④53歳女性 ヒュミラ®休薬
6ヶ月後再燃
→ヒュミラ®再投与 非寛解→エンブレル®寛解
⑤45歳女性 アクテムラ®
6ヶ月再燃無 寛解継続
⑥42歳女性 レミケード®
6ヶ月再燃無 寛解継続
⑦52歳男性 レミケード®
MTX自己中断 3ヶ月後再燃
→トリアムシノロン関節注射にて経過観察中
⑧44歳女性 オレンシア®
6ヶ月後再燃
→トリアムシノロン関節注射にて経過観察中
⑨83歳女性 シムジア®
3ヶ月再燃無 寛解継続
⑩65歳女性 エンブレル®
12か月再燃無 寛解継続
⑪67歳女性 エンブレル®
12か月再燃無 寛解継続
⑫45歳女性 エンブレル®
6ヶ月後再燃
→エンブレル再投与® 寛解
⑬89歳女性 エンブレル®
8か月再燃無 寛解継続

当院の休薬13例の内、半分超の7例が休薬後寛解維持しております。2例に関してはMTXを一緒に自己中断したのも再燃の一因と考えます。再燃後3例はトリアムシノロンの関節注射と経口の抗リウマチ薬の追加処方にて病状安定の為、生物学製剤の再投はせず経過観察中。

残り3例は残念ながら再投与となり、2例は再投与で寛解、1例は休薬中に抗バイオ抗体が出来てしまった為か、中止前の薬剤を使用するも効果無く、生物学製剤を他剤スイッチし寛解に至りました。

当院では今後も高活動性関節リウマチ対し患者様の社会的背景を考慮した生物学製剤の治療を行い、早期寛解 早期安定の後に生物学製剤の休薬を目指します!!

 

2015年度の当院の診療実績

2012年10月10日東永内科リウマチ科に改名し2016年1月から院長交代に伴い新体制の下スタートとなりました。当院の診療体制の透明化とリウマチ専門医療機関としての質向上を図る為、2015年1月~12月までの直近1年間のリウマチ診療実績を御紹介致します。

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当院での1か月の平均来院患者(延べ人数ではなく実人数)717名。その内、関節リウマチ患者さんが111名、膠原病患者さんが41名通院されております。

当院の膠原病の患者さんの層は大学病院の患者さんの層と比して軽症で高齢の方が多い印象です。特に関節エコーを使用する事でリウマチ性多発筋痛症の診断が容易となり、早期治療、早期寛解、早期治癒(ステロイド離脱)が出来ている印象です。
 

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リウマチ性多発筋痛症に次いで強皮症やシェ―グレン症候群、SLE(全身性エリテマトーデス)の方が多く通院されております。

当院で特に力を入れて診療しております関節リウマチ患者さんは3年で漸く100名を超え現在は111名が通院しております。
 

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高齢化社会は関節リウマチ領域にもみられ、当院でも後期高齢リウマチ患者さんが30名以上(全体の30%近く)通院しておられます。最高齢は93歳で大変お元気にされておられます。
 

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*グラフの縦軸は患者さんの人数を表しています(*以下の棒グラフも同様)

男女別ではやはり女性が多くを占めます。ところが最近は男性リウマチ患者さんが急増しており、特に50歳~60歳代では驚く事に男性の方が過半数を占めます。
 

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旧東永外科内科時代からですと順調にリウマチの通院患者さんが増加しておりますが、一方で生物学製剤(バイオ)の導入患者さんは頭打ちで余り増えておりません(赤↓)。何故でしょうか?一番は2013年6月から導入した関節エコーの存在が大きいと考えます。特に初診の患者さんには恩恵があり、通常では解り難いリウマチに対し関節エコーを用いる事で早期に診断が可能になりました。
 

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リウマチが進行する前、つまりはリウマチの『炎』が燃え広がる前に『小火(ぼや)』や『煙』の段階で発見(診断)し、早期に『火消し』(リウマチ治療開始)をする事で生物学製剤(バイオ)の回避に繋がっているのでは?と考えます。
 

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当院では関節エコーにて早期診断が出来れば、特に禁忌(腎障害や呼吸器、胃腸障害等)でない限りリウマチ治療ガイドラインでも提唱されている、速やかな火消⇒MTX(メソトレキセレート)投与を行います。これに依り早期(構造的)寛解に至るケースを多く見ます。若い世代程MTXを6~8mg/週から投与し、一方で高齢患者さんの場合は加齢性の腎障害や易感染性の観点から投与量を少なくするか控える事が多いです。

『鎮火』した後も火消しを『止めるか緩めるか』の判断にも関節エコーが有用であり、早期の『構造的寛解』、『深い寛解』を得る事が出来るようになりました。
 

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2013年6月に関節エコーを導入して以来2年半でエコー症例数は800例を超えております。診療の一環としてエコーは聴診器と同様、数か所の関節の観察や1ヵ月単位でのエコーでは患者様から検査代は頂かず(勿論保険請求もしておりません)に行っております。初診と再診で3ヶ月以上開いた場合で且つ多関節の場合に健康保険3割で約1,000円、1割で約300円の検査費頂いております。

リウマチの治療期間の長い患者さん、ステロイドを完全に止めたい患者さん、『小火』で発見しても急速に『炎』が燃え広がる患者さんには、やはりバイオ製剤は必要となります。
 

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当院でも111名のリウマチ患者さんに対して28%(31名)にバイオを使用しております。
 

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ABT⇒オレンシア® TCZ⇒アクテムラ® ETN⇒エンブレル® ADA⇒ヒュミラ®
IFX⇒レミケード® GLM⇒シンポニー® CZP⇒シムジア® JAK⇒ゼルヤンツ®
各生物学製剤の効果に優劣は無く、使用頻度と薬剤の効果に相関性はありません。
オレンシア®は高齢者に対して比較的安全に使用でき、アクテムラ®とエンブレル®は対費用効果が高く、ヒュミラ®、レミケード®、シンポニ―®はTNF製剤で作用は強力です。
シムジア®は構造上細胞膜貫通性が高く、副作用が出にくいお薬です。ゼルヤンツ®も初のバイオの飲み薬ですが、現在は専門医の下での慎重投与となっています。
 

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年代別では罹患の短い若い患者さんには使用頻度が少なく、罹患期間が長く高齢の方に比率が高くなっています。実際にはバイオ製剤を使用したい患者さん(特に50歳~65歳の層)も一部おられますが、治療コストの関係で使用を控えざる得ない事もあります。
 

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その根拠として50歳~65歳の層にステロイド使用患者さんが多く占めます。バイオ製剤を使用する事で、ステロイド使用率を下げる事も十分可能なのですが・・・。一方でバイオ使用の患者さんにはステロイドの使用率、使用量が少ない傾向にあります。ステロイドを使用する場合、生体に影響の少ない2㎎/日以下を目標に投与しております。

最も重要な治療効果(寛解到達率)は各層に於いて構造的寛解率(関節エコーに依る深い寛解)は高く、特に早期診断に至った若い年齢層に寛解率が高い印象です。低活動性も含めますと当院では全体の70~80%の患者さんが安定している状態といえます。
 

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一方でステロイドの使用率が高い50歳~65歳の層は寛解率が低い印象です。

肺炎等の感染症を引き起こしやすい後期高齢者の多くにバイオ製剤を使用しておりますが、幸い昨年の75歳~90歳の層では昨年の入院患者さんはゼロでした。しかし90歳の超高齢患者さんは3名中2名が短期入院に。
 

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その他は50歳~65歳の層に1名、65歳~75歳の層に1名感染症にて入院となりました。
 

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リウマチ治療と入院との因果関係は不明ですが、全員1週間以内に軽快退院となりました。
 

平成27年度 当院の関節リウマチ患者の入院状況 4名/111名/年

入院① 50歳代女性 トシリツマブ使用後バイオフリー(バイオ離脱) MTX8㎎ 寛解中
入院病名 急性腸炎 入院期間 1週間 軽快退院
入院② 60歳女性 インフリキシマブ導入中 MTX6mg 非寛解状態
入院病名 非特異的肺炎 入院期間1週間 軽快退院 インフリキシマブ継続にて経過中。
入院③ 91歳女性 アバタセプト導入 MTX3㎎ 寛解中
入院病名 脱水症 急性腸炎 提携病院満床の為、2日間は訪問看護ステーションと共に在宅診療。
その後入院5日間で軽快退院 アバタセプト⇒エタナルセプ25mg隔週 MTX⇒タクロリムス変更し経過良好。
入院④ 93歳女性 MTX6㎎+PSL2mgにて寛解中
入院病名 急性肺炎 入院期間2週間 軽快するもADL低下にて当院通院不可(大阪市外の為)となり、近医へ紹介し転院。

以上が昨年度の当院の治療実績です。可能な限り今後も当院でのリウマチ治療情報を発信して参りたいと思います。

2016年3月1日 院長