医療法人 東永内科リウマチ科

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第60回 日本リウマチ学会学術総会 ワークショップでの発表


 

2016年4月に開催されました第60回 日本リウマチ学会学術総会に於いて当院の演題がワークショップ(上位演題)にて採用されました。私見ながらワークショップには至らない内容でありましたが、当院の臨床研究内容を御報告いたします。

【目的】
超高齢化社会が急速に進む中、高齢リウマチ患者(以下RA患者)に於いても健康寿命の延伸が期待される。一方易感染性で合併症を有する高齢RA患者に対する安全管理に基づいた治療が今後重要と考えられる。当院に於ける後期高齢RA患者の治療状況 社会的背景を含めた臨床的検討について報告する。

【方法】
2012年8月から2015年8月まで当院に通院治療された後期高齢RA患者30例(男性3例女性27例)生物学製剤投与群(以下バイオ群)12例(ABT50% ADM16% TCZ,GLM,CTZ,トファシチニブそれぞれ8.5%)非投与群(以下非バイオ群)18例に於ける罹患年数 基礎疾患 投与薬剤 治療効果 関節エコーを用いた治療評価 合併症 入院率 社会的背景として独居率 認知症有病率 訪問看護導入率を含めた臨床的検討を行う。

【結果】

生物学製剤投与(バイオ)群と非投与(非バイオ)群と比較して、年齢やリウマチ発症期間に有意差を認めなかった。リウマチ進行期にバイオ製剤が存在しなかった、若しくは活動性関節リウマチに対してバイオ製剤投与のチャンスが遅れた事に因るものか、病期と機能障害に於いてはバイオ群が非バイオ群に比して有意にスコアが上回った。

 

社会的背景として独居率に有意差は無いものの地域性として独居率が両群共に40%以上と高率で、認知症合併率も有意差は無いもののこちらもバイオ群25%と高率に認めた。心血管合併症は両群有意差無く 訪問看護導入率は病期や機能障害 生物学製剤使用の観点からバイオ群が有意に高率となった。

ステロイドの投与率 投与量、メソトレキセレートの投与率 投与量共に両群有意差は認めなかった。

年代別の寛解率(DAS28-CRP)は特に有意差は認めないものの、臨床的寛解(症状的には寛解であるが、関節エコーでは関節炎PDが残存)率が全年齢層で後期高齢者群が最も高かった。バイオ使用にも関わらずDAS28-CRPはバイオ群が非バイオ群に比して有意に高く、又単剤投与率も有意にバイオ群が下回る結果となった。関節エコー寛解は両群有意差を認めなかった。

バイオ製剤投与比率としては各年齢層と比較して後期高齢群が最も比率は高く、一方で病期、機能障害のスコアが上回るバイオ群と非バイオ群では年間入院率に有意差を認めなかった。重症感染症の入院率両群0%であった。免疫治療強化の事前に基幹病院(当院では淀川キリスト教病院や済生会吹田病院)への紹介率やカンファレンス率がバイオ群で非バイオ群に比して有意に高率であった。

【考察】

文献の報告では高齢リウマチ患者では構造的寛解(関節エコー寛解)機能性寛解が最も望まれるが、年齢と共に重症感染症率が上昇する。リウマチ患者は非リウマチ患者に比して入院率は2.7倍に達し、年間入院率は100人あたり15.3人と高率(15.3%)に認める。一方で当院のリウマチ患者の入院率はバイオ群で8.3%、非バイオ群で5.6%と低値であり、特に重症入院率は両群共に0%であった。

理由として重症RA患者に於ける基幹病院と病診連携診療⇒事前カンファレンスが高水準である事やバイオ群に於いては炎症残存関節(PD陽性関節)を認めてもTNF製剤の特性上(破骨細胞の誘導阻止に因る)関節破壊が進行しない事から、免疫強化療法を避けることが出来た事が入院回避に繋がった可能性を考えた。

 

リウマチ患者の健康寿命の延伸に伴い最も問題点なる一つとしてリウマチ患者の認知症の合併が挙げられる。リウマチ患者の認知症合併危険率は2016年の最終コホート研究報告では1.53倍であった。当院のバイオ群に於いては認知症有病率が25%と高率であったが、本研究に於けるリウマチ患者の平均年齢が80歳であり、80歳の一般人の認知症有病率が平均15%から危険度1.53から約23%の頻度となる。よって当院の認知症率は高率とは言えず、一方で非バイオ群では11%と一般比率よりも下回った。

今後もリウマチ患者の独居率 認知症有病率の更なる上昇が予想され、社会的背景を考慮した治療、訪問看護や介護を含めた包括的ケアが重要と考えられた。

以上が今回の日本リウマチ学会学術総会での主な発表内容でした。来年は更に臨床研究を重ねた発表が出来ます様頑張ります。

2016年6月1日東永内科リウマチ科