医療法人 東永内科リウマチ科

大阪市東淀川区の 内科,リウマチ科(リウマチ,膠原病,骨粗鬆症)
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...第4回北摂リウマチネットワークにて講演して参りました。(前編)

...第4回北摂リウマチネットワークにて講演して参りました。(前編)

6月27日(土)千里ライフサイエンスセンターにて開催の『第4回北摂リウマチネットワーク』にて講演して参りました。

  

リウマチ整形外科実地医の先生方を中心とした会で当日は40名近くの先生方が集まっておられました。今回の演題名は『リウマチ実地医における関節エコーを用いたリウマチ診療~早期RA診断から他疾患の鑑別 関節局注 D2TRAを含めた治療評価まで~』と長いタイトル+幅広い内容で講演して参りました

  

関節エコーの歴史として2005年頃から欧州で関節エコーが注目され始め…2010年 3月 日本リウマチ学会 関節超音波標準化委員会発足 2011年 3月 日本リウマチ学会 関節エコー撮像ガイドライン発刊 2012年3月日本リウマチ学会主催の関節エコー講習会が開催 2013年3月関節エコーが徐々に普及しだし…4月のJCRの関節エコーセミナーにて感動(T_T)し同月に当院の関節エコー第1代目東芝Viamoを購入した事をお話しました。

  

2013年関節エコーを導入後13年間で35000件以上施行している事を報告し、多くの文献で関節エコーの有効性が報告され、一方で欠点として関節エコーのハンズオンセミナー講演での技術と知識の習得に加えて関節エコーの経験数に由り病状評価 診断内容が異なる場合がある事をお話しました。最新の論文においては従来の触診と血液所見(RF 抗CCP CRP値)に由る診断 vs 関節エコー+血液所見 vs MRI+血液所見での早期RAの診断力を比較。結果的にはMRIが予測能に最も優れ触診と関節エコーはほぼ同等であるもAUCの数値的にはエコーの方が⇓⇓の結果に??

  

文献的には関節エコー検査群においてPre-Clinical RAに特徴的なMCP関節の腱(鞘滑膜)炎含まれず各施設にて評価部位や項目が異なつた事が挙げられた事をお話しました。また実臨床では関節エコーが有効である事を自験例も交えて報告。ACR/EULARの関節リウマチの分類基準の6点以上を満たさない為 他院で変形性指関節症と診断されるも当院に来院され、関節エコーにて即時に血清抗体陰性型関節リウマチと診断されたケースも報告しました。

  

自己抗体陰性であっても、通常の触診と血液検査により関節リウマチの診断基準を満たさなくても、関節エコーの画像がリウマチの診断を強く後押し、早期診断⇒早期治療に至る事が当院で相当数ある事を報告。続いて関節エコーを用いたPre-Clinical RAの診断と対応についてお話しました。関節リウマチを発症する前に先行病変とされるPre-Clinical RAという病期の存在が約20年前にリウマチモデルマウスの実験レベルで既に提唱されていたことを紹介。

   

Pre-Clinical RA病変において最も関節リウマチに移行するリスクが高い手指の付け根関節(MCP関節)の伸筋腱の炎症が所見が関節エコーにより容易に検出され、伸筋腱炎の発症部位数に由り関節滑膜炎に至る確率を詳細に記したエビデンスレベル高い文献を紹介。当院でもその文献を用いた関節エコー診療の実際を紹介し、リアルタイムで健常状態から⇒Pre-Clinical RAOnSet RAEarly RAEstablished RAへ移行していく状況を関節エコーにより具に観察できる事を当院の症例を通して紹介しました。

  
  
また最近の文献の報告でも関節リウマチは発症の過程で抗CCP抗体を有し何らかの関節症状はあるも明らかな関節炎(IA:Inflammatory Arthritis)を認めないフェーズが存在するとされ、この様な状況をRA at riskと呼び将来的にIAを発症する予測因子や、あるいは発症予防の可能性について様々な研究がなされており、本研究では 発症リスクとされる臨床症状両5足趾関節両手関節 両膝関節を組み合わせた6関節エコー走査にて関節リウマチ発症の予想能記した論文を紹介。

  

10年前の関節症状+抗CCP抗体陽性の状況で抗体陽性者の90%以上が関節リウマチ発症する文献的報告からMTXを含めた抗リウマチ薬を開始していた事と、現在も処方されるリウマチ非専門医の先生方がおられる事を御話しました。しかし最新の論文では…関節症状+抗CCP抗体陽性状態でも関節リウマチへの進展22.1%8割近い77.9%リウマチに進展しなかった報告されました。関節エコーが無い時代は当たり前の様に抗CCP抗体陽性者積極的にMTX投薬しておりましたが、Pre-clinical RA又はRA at Riskの状態では直ぐに免疫抑制剤を使用せず、リウマチへの進展有無関節エコー用いて慎重に評価する重要性が高まっていると御話しました。

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権威ある論文Lancetに掲載されました かの有名なTREAT EARLIER試験ではメトトレキサートを大量に投与してもPre-Clinical RA⇒早期RAへの伸展が抑止出来なかった結果を紹介。しかし抗CCP抗体陽性Pre-Clinical RA⇒On set RAの中間位置とされる病状ではMTX服用中はRA伸展予防に有意差があった事から、関節エコーでPre RAとOn set RAの中間の病態が検出される場合は当院では『超早期関節リウマチ』の診断にてMTXの治療を開始する事を報告しました。

  

また最新の文献では…抗CCP抗体の血清値がい人は、米国では将来的にRAを発症する可能性が高い事からこのような高リスク者に対する関節リウマチ発症予防として(本邦では未承認ヒドロキシクロロキン(HCQ)が エビデンス無にも関わらず投与されており抗CCP抗体高値患者144名をHCQ群73名 vs プラセボ群71名 12か月間投与し24か月の追跡調査を行った所 予防効果に有意差が無くHCQもRA伸展の予防効果が見られ無かった事を報告。

  

Pre-Clinical RA⇒On set RAの移行率くても、QOLを大きく低下させるPre-Clinical RA病変腱鞘滑膜炎足趾滑液包炎等に対し当院では積極的にグルココルチコイド(GC)の局注を行っている事を紹介。しかし昨年から当院にて頻回に使用しておりましたトリアムシノロンアセトニド(ケナコルト®)の出荷制限が始まり、本年3月からは同剤の日本の在庫分が消尽状態に。

  

代替え薬のデポメドロールにて対応するも、こちらも品薄状態にあり Pre-Clinical RA患者さんの対応に苦慮している事をお話しました。続いて関節エコーを用いた関節リウマチの治療評価についてお話しました。関節症状が無くても骨破壊が進行する病変が残っていたり(⇒治療の強化が必要)、逆に関節の痛みが強い状況に比して関節エコーではリウマチ再燃は見られず(⇒無駄な治療強化を回避できる)、鑑別診断として変形性関節症や手指の酷使に由る滑液包炎 ウイルス感染に伴う滑膜過形成が重要であり治療中に関節エコーを用いた評価の重要性についてもお話しました。

  

一方で2016年に①関節エコーを用いて評価しても②従来の触診にて評価を行ってもリウマチ治療の寛解率 生活機能改善度 関節破壊の進行も含めて全く有意差が無く、関節エコー不要論を唱えたARCTIC Studyを紹介しました。①群②群の患者層が共に高疾患活動性ばかりであり(中等度~重度のリウマチ患者では差が出難い)仮に関節エコーが不要であっても、関節エコー寛解⇒Deep Remissionの寛解率は関節エコーが有意に高かった結果も紹介しました。また2016年に提唱された非常に有用で当院でも多用しております『関節エコーを用いた治療評価のアルゴリズム』の文献も紹介し、後半に続きます…。

2026-07-26 18:16:00

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